長崎地区労 書記長
「3月1日に中央労働委員会からの和解案を受け入れ、会社と組合は和解となり、闘争は組合側が勝
 利し解決しました。 闘いは2016年11月11日に、13年ぶりのストライキをはじめ、本社前で抗議
 行動や、地区労車での街宣、県知事への申し入れ等で、会社を追い込んできた。 そして地域共闘の
 支援の力。 菱光闘争は3年8ヵ月、国労闘争は24年もの間、仲間の支えがあって勝ち取る事ができ
 ました。 本日参加の議員紹介をします。 坂本 浩 長崎県議会議員、中里やすのり長崎市議会議員、
 小山田すけお平戸市議会議員。」


長崎地区労 議長
「この5年間、苦しい闘いを強いられた、バスユニオンの組合員のみなさん、支援された各組合団体組
 織のみなさんに敬意と感謝をしたい。 長崎バスに乗ると、赤い腕章が労働者の励みになる。
 私は日教組で、ストを構えての労使交渉は、やった事がありません。 闘いは働く者の連帯で身近に
 感じられた。 今まで会社が不当労働行為をして、今回の成果でようやくマイナスからゼロベースにな
 った。 今からが本当の闘いになる。 それぞれの職場に持ち帰り、この闘いを多くの労働者の支えと
 し、ともに2021春闘を闘い抜いて新しい華を咲かせたい。」

  
長崎バスユニオン闘争勝利報告集会


日 時 2021年4月1日(木)18:00〜19:10
場 所 長崎県勤労福祉会館・2F講堂


主 催 長崎地区労/長崎バスユニオン闘争支援共闘会議
長崎県平和運動センター 議長 (長崎県教職員組合 執行委員長)
「平和センターの名前、元々は長崎県労働組合評議会、日本の労働組合のセンター、総評であった。 
 今回勝利し、この闘争がやれた事が大きな自信となり、今後の大きな流れになる。 労働運動を他
 に任せては、もはやダメだと思います。 新自由主義で、資本家が冨を増やして、抵抗する労働者
 は邪魔だ、黙って働きなさいと、使用者は弾圧を仕掛けてくる。 多くの職場では立ち上がれない。 
 地区労へ結集し、いろんな力の積み重ねで、ついに勝ち取ったのは、ひとつの象徴的な効果となる。 
 学ぶべき事が多々ある闘いを記録し、全ての労働者の糧としたい。 歴史に残る勝利を祝いたい。」


池田章子 長崎市議会議員
「私も教職員組合の出身ですが、ストの経験はありません。 この5年に渡る、みなさんの闘いを見て、
 労働組合とは、かくあるべきと思いました。 支援共闘の一組織として支えた社民党。 支えたという
 より支えられた。 中川弁護士の力も大きかったと思いますが、団結の力に家族の力も大きかった。
 日本の政治は大企業に有利な政策。 労働運動が下火になって、今の社会の風潮は無縁ではない。
 多くの労働運動に希望を与えた、長崎バスユニオンの闘争。 不当労働行為にみんなで怒り、時に
 は街宣も取り組んだ。 これからも共に闘う事を誓い、お祝いのあいさつとさせて頂きます。」
  
中川弁護士 (諫早総合法律事務所)
「2017年に裁判を起こし、抗議のストライキに会社は損害賠償請求をしてきた。 スト破りの多数派
 労組に、御礼の張り紙を出す会社。 抵抗すると酷い仕打ちで、組合を潰そうとしてきた。 普通の
 組合なら、ここまでヤラれると持たない。 長崎バスユニオンの闘いがすごかったのは、持ちこたえ、
 反撃して大きな成果を得た。 会社の再審査の理由はどうしようもなかった。 最後は理由が思いつ
 かなったのか、組合差別とは関係ない理由しかない。 コロナ禍で東京の中央労働委員会に行って、
 和解内容を詰めて作った和解勧告書。 車両配分の他、中労委は被害回復をさせた。


 政治家が良く使う、会社は遺憾の意を、要はスンマセンという事。 組合差別をしません、残業差別
 もしませんという和解。 さらに争議行為に対し、法令順守すると。 今後、ストで御礼の張り紙見た
 ら写真撮ってください、コンプライアンス違反だとなる。 会社の不当労働行為はたくさんあった。
 車両配分は和解成立後3ヵ月となった。 労働協約もバスユニオンとは、ないのが問題で会社が拒
 否するのはオカシイと、5ヵ月以内に協議しなさいとなる。 初審命令を上回る和解となった。
 

 和解内容を非公表とする事に、私が強く批判して、ありえないと。 こういう場でも発表できなくなる
 ので反対しました。 和解額は非公表なので言えないが、それなりのお金となった。 組合事務所も
 貸与された。 いろんな裁判をしていますが、裁判所も非公表となっており、国と争って勝ち取った
 内容も言わせないようにする。 お金をもらって終わり、沈黙を買うのは間違い。 争って撤回させた。
 まぁ、一件落着と言う事ですね。 裁判や労働委員会で争ってきた事も全て解決した。 パワハラも
 認定された。 法廷や委員会で上に行くほど、有利な判決で和解となり、非常に良かったです。」
長崎バスユニオン 執行委員長 (長崎地区労 副議長)
「振り返ると、2015年12月14日に組合結成する以前は、数々の人権無視のパワハラで、会社をど
 んどん辞めて行った。 私の家に集まってバーベキューをした時に、職場の悩みを打ち明けられ、こ
 れじゃイカンという声。 私は長崎自動車労働組合の出身で、2つの組合が合併した時は書記長で
 した。 また組合を2つに割る事はできないと、心の葛藤がありました。 それを超える解雇や様々
 な事があり、やろうと決断し2ヵ月〜3ヵ月の準備で、68名で結成した。 不満を持った人が次々に
 入り、一気に100名を超えた。 組合を変わると、担当車両を取られる車両問題。 ストライキでは


 昔はピケを貼って全車止めていた。 会社は何処に貼るのかと朝まで張り付き、結局全員を自宅
 待機のストにした。 これまで7回行なった時限ストライキ。 午後から三役、2時間後に支部長らを
 使名スト、さらに2時間後に全員ストというのもしました。 湊公園の集会も忘れられない。 会社
 幹部や多数派労組の役員らが遠くから見ていたが、集会中に多数派労組が妨害してきた。 
 長崎地区労 前書記長が『出て行け!』と一喝し追い出した。 その後に本社前でシュプレヒコール。


 そういった闘いをひるまず、みんながついて来てくれた。 中川弁護士からTwitterをやるように言
 われ、全国からも注目された。 東京や各地域から報告してくれと呼ばれ、あちこちで話しました。 
 朝6時出勤なのに、深夜まで中川弁護士とやり取りし、夜中にUSBデータを持って行った事もありま
 した。 高裁も中労委も全て勝利し、そういった苦労が報われたなと。 ここまでこれたのは地域共
 闘での支え。 中川弁護士も白内障で入院しながら、証人尋問を厳しい中でやって頂き、感謝しか
 ない。 人と人との繋がり、助け合いを学びました。 多くの仲間のみなさん、ありがとうございました。


 何も言わなければ、権力から搾取される。 労働組合がない所は特に、搾取される。 職場を辞め
 るか、ガマンして働くか、闘うか道は3つしかない。 諦めなければ道は開ける。 今日は春闘の山
 場、この後20時から団体交渉、明け方までかかるのか、暁の春闘。 労使和解しても春闘は春闘。 
 納得できない回答なら、明日は春闘のストライキを構え、ビラをバス停に貼りました。 私鉄総連で
 養った経験があって、ここまできた。 みなさんに感謝申し上げたい。」




最後は、参加者全員の団結ガンバロー!!で闘争は終結しました。