国労 長崎地区本部 前執行委員長 『賃金とはなにか』
「
24年間闘争団でお世話になった事を御礼申し上げます。 春闘はいよいよ動きはじめます。
経団連は賃金を抑えこもうという考えで、連合は昨年と同じく会社あっての労働者の見解。
これからどうするか議論してもらいたい。
労働者に辛抱しろと言う割には、経営者はどれだけ貯めているか、今の資本家の姿勢を感じとって
もらいたい。 賃金は労働力の対価。 資本家は労働者を雇って労働させ、支払った賃金以上の
新しい価値を労働者に生み出させ搾取する。
労働者の多くが資本家に雇って頂き、仕事をさせて貰って家族を養っていけるという、従属意識を
植えつけられています。 給与とは恩恵的な意味を持つのに対し、賃金は対等な関係にある者の対価。
労働者が自分の賃金に等しい価値を生産する時間を
必要労働時間。 この時間の労働は賃金が
支払われた労働です。 これを超えて余分に働き、余分の価値を作りだす時間を
剰余労働時間。
賃金を支払われない不払い労働なのです。
はっきり言えることは、労働者と資本家の利害が相反しているということである。
労働者のつくり出した価値が労働者の賃金と
剰余価値(資本家の儲け)で、一方の取り分が増えれば、
他方は減る。 こうした相反する利害関係の上に、労働者と資本家は階級対立があり、資本家は儲けを
増やそうと、思想的に組合を潰そうとする。 労働者は儲けを取り戻そうとする闘いの必然性がある。
剰余価値という言葉は一般的に(TV等)では使われない。 これが見えすぎると資本家としてはマズイ。
資本家にとって生産手段の費用も労働者に支払う賃金も、生産コストとみなしています。
利益率というが、会社にとっては人件費もコストとして、儲けを小さく見せようとする! 交渉の場では搾取率を
見破るようにしてください。
資本主義社会では失業者が必ずいる。 みんな職につかれると、賃金が下げれなくなる。 失業者をかかえて
おけば、ヤメてもらって結構、替わりはいるとなる。 資本主義社会では失業者は絶対になくならない。
失業者が多くいないと、資本主義は多くの利益を得られない。
資本家から安い賃金と、劣悪な労働条件のもとで働かされる労働者は資本主義社会の中では、団結して
労働組合を作り闘わなければ、賃金や様々な労働条件や権利などを何ひとつ守れないのです!
いろんなモノを議論し、こういう闘いをする。他人まかせでなく闘いの体制を作って頂ければと思います!」
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