第7期労働講座 第3回
                

日 時 2018年2月15日(木)18:00〜19:30 
場 所 長崎地区労会館・2F大会議室 


主 催 長崎地区労
長崎地区労 前書記長 『労働者の権利と闘い』
「長崎は世界でも名前が通っている街。 長崎市めがね橋付近出身で、日本の労働運動の先駆者で
 ある高野房太郎の生誕150年にあたる。 長崎労働運動史物語に詳しく書かれています。 当時の
 長崎地区労議長の吉田さんが心血注いで調べあげ、1972年に発刊された大変貴重な本です。
 世界の労働運動は産業革命の時期に、労働組合が組織された。 明治維新前は封建社会、その前
 は奴隷社会で労働者はいなかった。 資本主義社会は資本家と労働者がいる。


 非正規労働者が年々増えて雇用労働者の4割になっている。 安倍総理は失業者が減っていると言
 うが、数字だけ見れば減っている。 しかし、働く意思があっても1週間のうちに仕事を探したか、ハロ
 ーワークに行かないとカウントされない。 働きたくても働けない、雇ってもらえない人もいる。
 金さえあればなんでもできる社会。 働いている雇用労働者は6千万人。 労働者による職場での労
 働組合の結成は法律で保障されている。 会社は組合をつくると大慌て、会社から睨まれるから作り
 にくい。 作っても差別に弾圧と潰される。 全国でもストをやって闘う組合が減っている。


 24年間専従で中小を見てきたが、多くは解雇との闘いを経験した。 闘争すると家族も巻き込み、闘
 うのは勇気がいる。 解雇撤回闘争は職場復帰が全面勝利だが、現実は難しい。 金銭解決で終わ
 るケースもありました。 闘った結果職場に戻れない事もあった。 労働者は働き賃金を得る事でしか
 生きられない。 解雇は全て失う事になるので、大きな問題になる。 雇用が一番大事だと感じた。
 長い闘いにならないように、地区労は指導してほしい。 23年間も闘った国労、人生が狂ってしまう。


 闘わなければ雇用も、私たちの権利も守れない。 賃金切り下げ、過労死など大元はなんだろう。
 この資本主義社会は、冨がひと握りの大企業に集中する事が根本原因。 儲けが大企業に独占さ
 れているのが大きな原因。 1995年に経団連の「新時代の日本的経営」路線の中で、3つの層に
 分けるとした。 雇用柔軟型として、非正規と専門職と正社員を3分の1にする方針。 非正規はそ
 れ以上になっている。 労働組合が阻止する事ができずに拡大した。 最低賃金も、韓国より日本
 が低くなっているとは、びっくり恥ずかしい話。


 労働組合が団体交渉して、決まった内容が労働協約。 締結するには必ず書面化して、互いの代表
 者の印鑑を押せば事足りる。 最近は労働協約さえも無視する事が横行している。 闘わないと、協
 約も守れない。 労働組合の組織率の低下。 いくら憲法で保障されても、長崎県で労働組合に入っ
 ているのは大手で10人に1人、中小では100人にひとりでは、力を発揮できない。 入ってないみな
 さん、もっと職場に労働組合をつくり組合に入ろう。 組織率が低いと社会的影響がなくなり、働く者の
 権利が守れない。 大企業を擁護する政府、社会の主人公は私たち労働者。 固まり団結すれば強い。」




第7期労働講座・第2回を読む                      第7期労働講座・第4回を読む