長崎地区労 書記長 『労働組合とは何か、なぜ政治闘争を闘うのか』
「1980年に国鉄(現在のJR)に入り国労組合に加入しました。 一生国鉄で働こうと就職しましたが、
国鉄分割民営化でJRに変わる際に、組合差別などで約7,600人が不採用になりました。 7年で
首を切られ23年間、
国労闘争団で闘ってきました。 当時、青年部は全員参加で仕事の後のキツ
イなか18時〜21時まで労働学校で学習しました。 その中で労働者の物の見方、考え方が培われ、
2011年から開催している地区労の労働講座へと繋がっています。 引き続きやっていきたい。
労働組合は闘う組織でないと組織の意味がない。 組合は役員だけのモノではないですし、みんなで
力をあわせて闘う必要があります。 一握りの資本家階級が支配している日本で、私たち労働者階級
は弱い。 鰯の団結、イワシとは魚偏に弱いと書き自分の弱さを知っているので大きな魚の餌食になら
ないように、まとまって守る。 労働者は雇われて賃金をもらうしか生活できないので、賃金が上がらず
キツイけど我慢する状況にある弱い立場にあり、バラバラではダメで労働者は団結しないといけない。
資本家や政府は、搾取の源の労働力を安く買おうとします。 資本家と労働者の利害は一致できない。
資本家や使用者と対等な立場に立てるのが労働組合が生まれた意義。 1人ひとりは弱い労働者が
団結して作った。 職場に労働組合を作らないと対等に交渉もできない。 団結は古臭い言葉では
なく、団結は資本家が一番嫌がり団結させないように、お互いを競争させたり妨げようとします。
労働組合法の第7条には不当労働行為があり、雇い主が組合に入るからと差別したり、組合加入や
結成で首にしたり、配置転換などは固く禁止されています。 正当な組合活動を妨害してはならない
とあり、労組法で決まっている。 知っておいてもらいたい。
団体交渉して決まった内容を労働協約として残す事が大事。 就業規則より労働協約が優先されますが、
使用者側は知っていても、わざと労働協約より就業規則が上などと言います。 権利は闘い取るもので、
労使の力関係が反映するので労働組合を強化していくことが大切です。 労組をなぜ作ったのか考えて
いく必要があり、より良い労働条件を勝ち取るために労組を強くする。 そのためには、みなさんの連帯、
団結しかない。 一組合だけでは、経営側の攻撃を打ち破れないので、地域の労組が集まり闘うことで
大きな力となる。 『みんなは一人の為に、一人はみんなの為に』これが地区労であり地域共闘の原点。
資本主義社会では、攻撃されていない所でも明日は我が身。 嵐が過ぎ去るのを待つ幻想を捨てること。
全国一般の組合で長崎菱光闘争は3年8ヶ月してきました。 労組潰しの攻撃があり、不当解雇に遠距離
配転、ロックアウトなど、あらゆる不当労働行為がありました。 人権無視のやり方は地区労に対する挑戦
であると、街頭行動や会社前での座り込みや裁判闘争などを行い、雇用を確保し解決金を勝ち取りました。
地域の連帯と団結が図れた運動で、解決したのは国労闘争も同じでした。
生活と政治は深く結びつき、職場と政治は直結していて、政府や資本家たちは一体になって労働者を抑
えにくる。 最低賃金制度や社会保障の問題、物価、税金、社会保障費値上げ反対問題など政治の壁に
ぶちあたる。 労働者の声を代弁をしてくれる議員と連携する必要がある。 政治闘争と労働組合と切り離
すのは間違い。 世の中を変えるには、政治に関心がないとは言っていられない。 平和運動についても
平和でなければ労働条件の維持などもありえない。 私たちの生活を守るために、平和を守る事も安全な
生活と権利を守っていく事になり、同様に切り離せない。 平和と民主主義を守り、生活と健康を守り改善
するのが任務の労働組合。 平和なくして労働なし。 今こそ奮起しないといけない。」
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