講演会「安保法制と憲法改正を許さない」


日 時 2018年9月2日(日)14:00〜
場 所 長崎市民会館・6F第9・10会議室      


主 催 安保法制違憲国賠訴訟長崎弁護団、
     安保法制違憲国賠訴訟を支える長崎の会
小泉さん (弁護士/安保法制違憲国賠訴訟長崎弁護団)
「本日の講演会で講師の伊藤さんは東京都の弁護士。 安保法制違憲訴訟の会、共同代表です。
 真の立憲民主主義の確立に向けて、全国各地で講演をされています。」


吉田さん (弁護士/安保法制違憲国賠訴訟長崎弁護団)
「2015年9月19日に安保法制が強行採決され3年。 2016年6月8日に、違憲であると裁判を起
 こし、23の裁判所で係争中であります。 自民党は総裁選で9条の憲法改正が争点。 安倍総理
 は憲法改正を後押ししようとしている。 9条に自衛隊を書き込めばどうなるか、今日の話を聞いて
 しっかり認識したい。 強行採決を忘れてはならない、今後の運動に役立てて頂きたい。」 
伊藤さん (弁護士/日弁連 憲法問題対策本部 副本部長)
「憲法改正の本質は戦争をしていくコト。 改憲は狡猾。 危険で恐ろしいイメージを隠し、明るいイメ
 ージでアイドルやアニメを使い、若者にじわじわ入っていこうとしている。 護憲の方はマジメで、普
 通の若い人は話を聞かない。 無関心な人たちに関心を持ってもらうには、身近なところから不満
 がないか、思っている事を話題にすると身近になる。 みんなから集めた税金をどう使うのか、政治
 に実は無関係な人はいない。 いろんな所で話題にするのが一番だと思う。


 憲法9条を護るとか平和と言うと、お花畑とか笑われたりするが、どちらが楽観主義でお花畑なの
 だろうか。 まさかと思うけど、軍隊が国民を守るものだと思ってませんか〜。 国家を守るモノで、
 国民を守るものじゃないぞ〜という事です。 抑止力を高めたら、相手は従うと思う楽観。 アメリカ
 が自国の国益のため、日本を犠牲にすることがないと思う楽観。 戦争になっても犠牲になるのは
 自衛官だけだと思う楽観。 攻められても原発は標的にならないと思う楽観。 どれだけ楽観的な
 のか、勘違いしていませんか〜。 物事には二面性がある。 事実を踏まえ、冷静に考えないと。


 戦後の日本をダメにしたのは憲法の個人主義だと言うのは間違い。 個人主義と利己主義を混同
 している。 人と違う人を排除するのが戦争の出発点。 対話を拒絶し理解しない、分断する。
 すべての人権をガマンしてくれとなる。 国防の為、徴兵も合憲で可能となるぞ〜。 若者を集めて
 サマーキャンプで、サバイバルゲームや戦車に乗ってみませんかと。 就職に有利だからとウワサ
 を流し、サマーキャンプにこぞって参加する。 故郷を守る体験学習とか、じわじわとハードルを下
 げてくる。 法律で空気やムードが変わる日本。 自分には関係ないと思ってたら大変な事になる。 


 人権の軽視からナショナリズムやファシズムは始まるから注意が必要です。 国民が無関心でいる
 うちにファシズムが始まる。 マスメディアを政治がコントロールする。 企業は保護し、労働者を抑
 圧する。 セクハラ発言に性差別。 刑事罰の強化。 知性や芸術の軽視。 敵国を設定し、安全保
 障の強化、軍事優先。 身びいきの蔓延や腐敗に汚職。 最後が詐欺的な選挙となっている。 
 ナチスの時代に、獣医学部の話があったのかは知らない。


 対談などで、9条についての考え方は違うが、石破さんはキチッと筋を通す人だと思う。 国民にちゃ
 んと説明して、憲法改正するやり方。 結論には反対するが、知らない内に変わっていたとか、国民
 を騙すよりはイイ。 国民投票を行い決まりますが、変えたい人は投票に行くが、わからない人は行
 かず、投票率40%有権者2割で変わってしまう。 憲法変えたら、日本が武器をもっと買ってくれる
 と、米企業は憲法改正を後押しする。 賛成するCMをドンドン流し、金さえあれば自由にできる。


 投票2週間前には勧誘のCMはダメだが、意見を言うだけならできる。 私は賛成ですと、いろんな
 芸能人に言わせる。 反対派がいくら募金しても、CM枠は買い占められ、なりふり構わずやってく
 る。 国民投票が発議された以上、徹底的に金を投入して大変な事が起きる。 2007年5月、第一
 次安倍内閣でつくられた国民投票。 この法律は見直さないといけない。 ヨーロッパではCM禁止、
 金の上限にハドメをかけるが、日本に規制はなく投票率が少なくてもできる。 本当に大丈夫か〜。


 国民投票は最終段階で決着をつける。 日本では今までやったことない。 単に自衛隊を明記する
 だけでなく9条に追加されると、必要な措置でなんでもできてしまう。 防衛費は11兆円、今の2倍
 になる。 社会保障や年金などが削られる。 国民の意思で憲法で決まったんですよ〜と、制服着た
 自衛官が教育現場に来る。 過去の世界の戦争は国防で行われた。 海外に出て闘い、いのちを懸
 ける自衛隊。 災害救助の自衛隊に憲法違反だと言う人はいない。 今こそ歴史から学ぶのが大事。


 東京で提訴して、1年10ヵ月で裁判官が何人も変わる。 原告の声を聞いた裁判官がいなくなった。
 何かの事情や理由はまったくなしで、担当を外されるのはオカシイ。 記録も読んでいない段階で、
 証人の話を聞かないとは、なんかあっての事じゃないですか。 尋問をすべて却下する。 裁判所の
 役割は、憲法違反の法律にしっかり答える必要がある。 市民の税金で裁判官は雇われている。 
 憲法を護れという立場にいる、日本の司法のあるべき姿、裁判所の役割をしっかり果たしてください。 


 統治行為論で、政治的な問題だから判断しないとは、古い理屈。 今のアメリカやフランス、ドイツは
 判断拒否はやっていない。 日本は政治に忖度してやるとは、何をしている裁判官かと。 なんの為
 に裁判官になったのか。 世界から取り残される裁判所。 司法で納得いかない判決でも闘い続ける
 姿勢。 日本にはまだ、表現の自由や言論の自由など権利があり、主張していこう。 この裁判には
 意味がある。 憲法違反の法律は、できても違憲。 私たちは忘れていないぞ〜と、絶対に許さない
 と、なっていかないといけない。」


安保法制違憲国賠訴訟を支える長崎の会 副会長
「9月18日(火)に長崎地裁前で、13:15から事前集会を行います。 安保法制違憲訴訟の、第7回
 口頭弁論があります。 どうぞみなさん、傍聴にぜひ来て頂きたい。」




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元内閣法制局 長官   寺井弁護士   元海上自衛隊 海曹長