―安保法制は自衛隊員を戦死させる―
元自衛官の声を聞く集会     


日 時 2017年3月18日(土)13:30〜15:40
場 所 長崎県教育文化会館・2F大会議室


主 催 安保法制違憲国賠訴訟を支える長崎の会
長崎県平和運動センター 事務局長
「第1陣は昨年6月に提訴しました。 第2陣の提訴前決起集会という位置づけで、開催していきたい。
 なかなか聞けない、自衛隊の現場の声を聞きながら、安保法制廃止の意思統一をしていきたい。
 毎年5月3日の9条フェスタの呼びかけ人でもある、越中先生に会長をしてもらっています。」


安保法制違憲国賠訴訟を支える長崎の会 会長
「当時大学に行っていたが、ハタチになったら徴兵され、学徒動員で兵隊に行きました。 訓練を受けて
 沖縄に行った者は、みんな亡くなりました。 私は沖縄から米軍が上陸するからと鹿児島に行き、それ
 から福岡へ。 長崎に新型爆弾が落ち、何もないぞと言われた。 9月に長崎に汽車で戻り、道の尾駅
 から街がポーンと見える。 何もなく、仕事もない状態でした。」


安保法制違憲国賠訴訟を支える長崎の会 副会長
「昨年4月、東京地裁から始まった意見訴訟。 全国15の地裁で19の裁判が行われている。 準備
 中もあり、意見訴訟の会が関与してないモノもあり、全国に拡大しつつある。 自衛隊76条の服従
 義務がない裁判も注目される。 長崎で93名が追加提訴する。 南スーダンから撤収になったが日
 本で青年が青春の中、同年代がアメリカの為に参戦し、棺に入れられ帰ってきた時、両親は納得す
 るだろうか。 いったい日本は何を始め、何を求めようというのか。 憲法9条をしっかり守りたい。」
安保法制違憲国賠訴訟を支える長崎の会 事務局長
「元自衛官としての発言は難しいと思う。 西川さんは2年前TVに出演され、堂々とご意見を述べられた。 
 南スーダンから撤収しないといけないにも関わらず、政府は継続し駆けつけ警護まで増やし、日報が
 見つかっても法的な戦闘と認めなかった。 3月11日へんなタイミングでの撤収をどう思いますか。
 森友問題を隠す為とも言われ、世論調査を悪化させない為とも見られている。
 西川さんには、安保法制訴訟の原告にもなられた事は意味がある。 いのちの危険に、さらされる
 自衛隊員の本音を知る事で、裁判に参加された想いなど、お話を伺っていきたい。」


西川さん (元海上自衛隊 海曹長)
「入隊し36年間、水上艦艇での勤務、2006年定年しました。 佐世保の護衛艦くらまで、魚雷員とし
 て、圧力ランチャーの保守整備や試験発射に携わりました。 対馬海峡では海峡を通過する船を監
 視した。 米軍との訓練では情報収集にロシアの航空機が飛んで来たこともあり、緊張しました。 
 ロシアのウラジオストックに行く時、北朝鮮の横を通るが何があるかわからないので、機銃を艦橋に
 据えて通った。 自衛隊に平和な時期に入って平和に終わった。 私たちを守ってくれたのは憲法9
 条。 私の中には日本が侵略された場合、いのちを張っても日本を守るという考え方。 自衛隊は雇
 用も生まれるし、自分の国は自分たちで守るのが原則。 考え方には個人差があります。


 平和で36年勤めて終わり喜べるが、後輩たちがいる。 なぜ声を上げなかったのか戦死した時に悔
 やむ。 なんとかしないとダメだと後輩たちの為、がんばっている状況です。 OBも現役も、集団的自
 衛権など触れん方がいいと、声をあげにくい雰囲気なんです。 自衛隊の家族はうちの旦那はどうな
 るか心配している。 奥さんが公に言うと旦那が職場で攻められると思う。 子どもも同じ、イジメにあ
 うんじゃないかと触れないようにしている。 若い隊員は海外派遣されたら、艦に戻りたくない、辞め
 るという話も聞きました。 自衛隊内では政治活動には関知せず、触れないと言う組織自体の雰囲気。


 昔と条件が違いますからね、自衛隊に入る人も少なくなる。 組織として少なくなると徴兵制度にな
 らないと確保できないところまで行くと思います。 防衛大学を出ても現場指揮官で指示をとらない
 といけないので、危険な場面は出てくる。 南スーダンでの駆けつけ警護では銃しかないが、エスカ
 レートすると戦車や装甲車を持っていくとなる。 今度は水上艦艇も狙われ、一度そうなると途中で
 やめられないんですよ。 集団的自衛権の行使が制定され、外地に行って日本を守るんじゃなく、ア
 メリカの戦争に向かうのが怖いですね。 言葉を変えて衝突と言っていたが、ハッキリ言って自衛隊
 は衝突訓練は一度もやっていない、戦闘訓練なんです。 自衛隊が動いたら戦闘なんです。 


 先の大戦の反省の元、9条ができて平和が続いてきた。 今の戦争当事国の仲裁をするのが日本
 だけなのに、逆に戦争させようとしている。 南スーダンで交戦状態になったら現場の判断と安倍さ
 んは言ったが、撤退は最高指揮官がやらないとダメです。 現場では撤退させず、居てくれとなる。
 なぜなら、なんで撤退してきたかと言われる。 負傷者が出れば、なぜ撤退しなかったとなる。 人
 任せではダメで、世界で最低の指揮官。 駆けつけ警護まで指示して、なぜ撤収か理解できない。
 選挙か何か道具に使おうと考えている。 この時期に撤退させた場合、他の国連の国はどう見るか。 
 現地の情報を貰い、適切な指示を与えないといけない。 負傷者や戦死者がでたら国民は怒ります。
 

 北朝鮮がアメリカ敵視で交戦状態になれば、佐世保が狙われる。 北のミサイルは精度が悪く、佐
 賀の原発に飛んでいったら困る。 日本の原発3ヵ所に運んで落としたら、日本は終わり。 私は原
 発に反対です。 北朝鮮は日本をターゲットとは思っていない、狙うと言っていない。 まだ拉致問題
 も解決していない、小泉さんのように自らが北に行く努力を安倍さんにはしてもらいたい。 口先だけ
 でなく体を張ってもらいたい。 どこの家族でも同じ、まず親父が体を張る。 自衛隊は国を守る、大
 きな外枠を守ることで、国内には財産があり、家庭があり、家庭に繋がるという考え方。


 日本に敵国は今いない。 韓国も竹島をウロウロするだけで、中国も尖閣問題があるがコソドロ、日
 本を盗ろうとはしていない。 日本は四方海なので水際で止めようとしている。 北のミサイル防衛策
 は、撃ってすぐ撃たないと無理。 後追いになる、韓国で落とさないと無理なので韓国に配備している。
 相手が攻めてきた時に、万一に立ち向かう力は備えておいた方がいい。 自分を守るべき力は持つ
 べき。 ただ軍備拡張した考えは勉強不足だと思う。 米軍を縮小し自衛隊員の雇用を増やして、復
 興や救助をさせ、防衛に徹する。 しかしアメリカは、なかなか放してくれない状況です。


 日本は世界がした事ない経験で、今の平和を作り上げている。 この経験を戦争当事国に話し、日本
 のように憲法9条を制定したら平和が来ますと、ちゃんと仲裁してやる事なんです。 戦争も平和も人
 間が作る事。 どちらに進むかで、その国が決まります。 自民党は悪い方に行っている、間違った方
 に行ってるのは間違いない。 安保法制の訴訟の原告になったのは、私の力だけではどうにもならな
 いから。 後輩たちの為にも微力ですが、みなさまと廃案に努力します。 これだけ反対の国民がいる
 ので、厳正な審判をして頂きたい。」
   
飯島さん (名古屋学院大学 経済学部 教授)
「安倍さんは勝手に憲法を変えてしまっている。 憲法改正決定権を侵害した事になる。 東京でもそ
 ういう争い方です。 70年前のアジア太平洋戦争の時、権力者はどうだったか。 国の為に死ねと
 言っていたが、逃げる準備をしていた。 戦争とは無責任なモノ、権力者に二度と戦争をさせないと
 いう憲法。 9条はさせないと言っている、ここに安保法制は引っかかる。 幹部は必要だと言うが、
 現場の自衛官はたまらない。 イラク派兵の時、TELがかかると戦死かもしれないと妻はおかしくなり、
 子どもにもうつり、ケンカっぱやくなり学校に来なくなるなどあった。 駆けつけ警護は奪還作戦だ、戦
 闘になり、無傷はありえん。 鍛えた人は残したい、使い捨てはいるので、徴兵は必要ないとは自衛隊
 は考えない。 反対運動は薄れていくので、違憲訴訟は子や孫に対する責任の取り方だと思う。」


吉田弁護士
「弁護団ひとり1人の思想は様々ですが、48名の弁護団で訴訟に取り組んでいます。 全国と連携し
 ながら長崎の訴訟を進めています。 多くの市民のみなさんが原告となり、違憲の法律の訴えが大
 きな力になる。 安保法制の問題がみんなの意識から薄れる事に歯止めをかける裁判で重要な事
 を理解して頂きたい。 盛り上げにご協力頂き、傍聴席を満席にして頂きたい。」


安保法制違憲国賠訴訟を支える長崎の会 副会長
「第2陣の提訴は3月30日(木)13:00から長崎地裁です。 平日ですが裁判所前の事前集会と、
 14:00から長崎市立図書館での報告集会に参加をお願いしたい。」