第1回言論ながさき市民講座


日 時 2016年12月11日(日)14:00〜16:30
場 所 長崎市新興善メモリアルホール(市立図書館)
参加費 無料 (資料代500円)


主 催 言論の自由と知る権利を守る長崎市民の会
言論の自由と知る権利を守る長崎市民の会 司会
「始めさせて頂きます。 講師は福島県の出身で在住の根本さんです。 NHK佐世保や長崎に勤務
 され大阪や東京でも勤務し、2005年に定年退職されました。 福島原発訴訟の原告であり、原発
 事故の被害者の証言集をまとめる編集長を務めています。」


言論の自由と知る権利を守る長崎市民の会 会長
「元長崎新聞です、危機を感じて5月に発足し、6月に金平キャスターと10月にはコメンテーターの岸
 井さんを呼び講演会を行いました。 NHK問題のテーマは籾井会長が辞める事になったが、政権の
 広報のようなニュースの作り方。 これではいけないと公共放送のありかたを考えたい。 講師は特
 定秘密保護法の反対活動などもされております。」
根本さん 元NHK放送局 ディレクター 『NHK問題を考える』
「佐世保に着任した時は23歳でベトナム戦争末期。 NHKは半官半民じゃないのという方もいらっ
 しゃいますが、特殊法人で国営放送ではありません。 受信料はTVを買ったら自動的に払うと法
 律に書いてあります。 籾井会長がやってる限り払いませんとかありますが、良いから払う悪いか
 ら払わないではありません。 私はこれまで番組を作ってきて、放送がどうあるべきか考えながら
 作ってきました。 部落という言葉を使うな同和だと放送部長がマズイと言うが、カットすると困っ
 ている感じが視聴者に伝わらない。 番組の力を削いで言葉狩りはオカシイとゆずらなかった。 
 放送されると、ちゃんと管理してるのかと言われるので保身がある、サラリーマンはみんなそう。 


 敗戦という言葉も、いまだに終戦と言うかシビアな言葉。 終戦としろという人もいますが、敗戦とな
 っていたらプロデューサーの決意が強い番組です。 今でも引き継いでる問題でしょう。 佐世保か
 ら長崎に転勤したのは組織としての合理化で、NHKの労組で執行委員をしていたので抵抗しまし
 たが、全国で集約されました。 人は少なくされ、紙タオルも無くすと言うので交渉し、管理職のカン
 パで紙タオルは残すとなった。 長崎の頃、田中角栄さんのロッキード問題で、被告の総理に当時
 のNHK会長が見舞いに行き大問題になった。 日放労でハガキを市民に配る運動を行い、会長
 は一ヵ月後に辞任を表明した。 労働組合が市民の中に入り、追い込んだのは珍しいと思います。 


 ジャーナリストとはなにか、今でも名言と言われるが第一の資格は社会の幸福に対する真実の関心
 である。 社会的任務を果たしていく事が本当のジャーナリスト。 公衆が知るべきで告げたいと、や
 り抜く決意で今のメディアはやってるかを問いかけたい。 籾井さんがNHK会長に就任したのは、安
 倍政権が特定秘密保護法を強行採決の翌月に押し込んできた。 政権が右というのを左と言えない
 と、ことごとく政権の広報機関になれとの発言。 就任した翌月から東京のOBやメディアについての
 団体、日本ジャーナリストらがスタートし、職場で立ち上がらないといけないと日放労にも働きかけ、
 ビラを配布し、街宣や集会に署名活動などをしてきました。 


 原発の報道は福島でしても全国では流さない、使い分けをしている。 熊本地震でも川内原発が危
 ないと思わせないように地図を切り取り見せない。 6月に視聴者からの苦情で少しでたが、籾井会
 長は原発の報道は公式発表をベースにしろと言う。 公式をベースにすると福島はどうだったか、政
 府や東電はウソをつき徹底的に隠し流さなかった。 公式だけでは情報隠ぺいに協力することにな
 るので放送犯罪。 NHKスペシャルで『原発廃炉の膨らむコスト』は、NHK福島が中心になって作
 った。 独自取材で徹底しており、後輩たちもやってくれたので嬉しかったが、ホメるのはここまで。


 全国的にはどうやってるか、沖縄はほとんど報道しない。 国民の知る権利にまったく答えていない。
 これは大本営発表と根っこは同じで、ニュースに関わる者たちは犯罪に手を貸している。 本当は労
 組に立ち上がってほしいが小さくまとまり、ほとんどタコ壺、情けない。 電波は政府の物だというの
 が戦前で、戦後になり放送も自由になった。 放送法4条は政治的に公平であり事実を曲げない事
 で、意見の対立は多くの角度から論点をあきらかにとあり、籾井会長の言う公式とは真逆。 4条の
 前に3条があり、なんぴとからも干渉される事はない。 NHK職員もちゃんと言わないといけない。


 一部はがんばっている職員もいる、ロクでもないのがニュースを隠す。 なにを放送したか、言わな
 かったかをよくチェックしてほしい。 籾井会長の前からも権力側の圧力はあり、啓蒙している記者も
 いる。 どこもそうでしょうが一番のガンは政治部や経済部で、権力側と密着する。 社会部が最も
 対立するが今、バランスが崩れている。  欧米のメディアでは権力側と食事したら、なんという奴だ
 とクビになる。 日本では仲良しこよしで、どうだと言うばかりに大手をふって歩いて恥ずかしい状態。
 イギリスのBBCもNHKと同じ受信料で成り立っている。 イラク戦で報道のありかたを検討した。
 イギリス軍を我が軍とは呼ばないと決めた。 身内という事に近づいてはならないと、さすがジャー
 ナリスト発祥の地で、同じ受信料でも違う。 戦争に対する報道のしかたを学ばないといけない。
 自分の国の軍隊でも、悪い事をするかもしれないと、戦前の報道に対する大きな反省。


 大阪にいた時には日放労の分会長をしました。 ’82春闘で総評と同盟が連合へ統一の動きで、
 闘争から労使協調路線へ大きく日放労は変わった。 日放労の中央は大多数の組合員を裏切った。 
 36協定で労働時間延長を、本来なら事業所ごとにやるのを東京で決めて他にも適用する。 とん
 でもない重大な問題だが、反対するとずっと地方勤務になるかもしれないし家族も困る。 職場集
 会でみんな怒り、結論として手続きに問題があると反対した。 全国173の分会で反対したのは、
 大阪だけだった。 中身は労働条件の切り下げで、日放労の歴史に一大汚点を残した。 


 私も福島の市民連合で参院選を闘い、東北は最も保守的ですが野党共闘で勝てましたが、野党
 共闘で社民党と共産党の足を引っ張るのは連合でした。 ジャーナリストになりたいとNHKに就職
 したのは、’70年代にかけて日本全国は公害だらけで、高度成長という名の企業犯罪が横行して
 いたから。 公害企業と労働組合との関係はどうあるべきか念頭にあった。 日放労で執行委員を
 務めたのは、組織のたるみや自己保身といった弱さを摘出する役割を労働組合が担っていると考
 えたから。 権力側は絶えず狙っている、公共放送を守るには日放労に大きな責任と義務がある。


 デビット・ケイさんは国連人権理事会から任命され、暫定報告書を出した。 4条のメディア規制から
 手を引くように勧告がある。 特定秘密保護法は委縮するので廃止すべきと、記者クラブの廃止も大
 事な事は報道しない。 記者クラブは排他的で情報アクセスを妨げている。 権力側の政府や県がま
 とめて手なずけ、フリーのジャーナリストを排除している。 記者クラブは権力側と癒着しやすい。
 来年、日本政府は正式に突きつけられる。 NHK問題で言いたい事は世界の名言集の中から2つ。
 土地は先祖からの授かりでなく、子どもたちからの授かりもの。 死などたいした事ではない、苦痛
 も大した事ないが、臆病風に吹かれる事は万死に値する。 メディアに携わる人、臆病風になってい
 ないか、言ってみなよといいたい。 臆病にならないよう立ち上がらないといけない。」




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