第4期・労働講座 第1回


日 時 2014年11月20日(木)18:00〜19:30
場 所 長崎地区労働福祉会館・2F大会議室


主 催 長崎地区労
浦さん 労働大学講師 『労働組合とは何?なぜ学習をするの?』
「福岡の労働局で相談員をしています。 30年前、全国一般福岡合同労組を結成し労働運動に入りました。
 最初から労働運動はなにかと、解かっている人はいない。 今の社会は資本の利益を追求する為、政府と
 政治が労働法制の規制緩和を行い、非正規が拡大している。 労働組合がモノを言えなくする政策を作る
 のが資本側の狙いで、労働基準法という最低限の法律も無視されているのが、アベノミクス・日本経団連が
 進めている現実。 労働者は自民党の数の力に勝てるよう、ちゃんとした労働運動を実践しよう。


 資本側の論理は蓄積されて、マスコミと一緒になって私たちの頭は洗脳されていく。 労働組合は労働者を
 代表する組織。 労働組合がないと一方的に賃金カットされる、労組がない職場では要求もできない。 賃
 金を下げない交渉をして、労働者は要求する根拠を議論して要求を出さないといけない。 国や企業や権力
 は労働組合を潰そうと、無くそうとしてくる。 資本側や経営側に労働者は健康で文化的な生活を守るという
 憲法上の当たり前の要求を言わないと、長時間労働も消えない。 30〜50代にどれだけ自殺者がいるか。


 悩んで相談できるのが労働組合。 必死に働き体を壊して病気になり、組合がないと個人の責任にされる。
 労働組合は労働者の実態にねざして一緒に解決していく。 日頃の労働運動で明るい職場を一緒に作ろう
 という活動から、苦しみを明らかにしないと要求できない。 かつてあったナショナルセンター総評・県評の
 労働運動、先輩たちの闘いが若い人へ引き継がれていない。 バラバラの春闘の足並みを揃えて統一要求
 し、みんなを指導した。 一組織でできない事を全部で抗議しようと地域で、地区労の運動でやっていた。


 みんなで団体交渉し、みんなで抗議して悪質経営者も改善していった。 全国一般も地区労の運動の中で
 中小は発展していった事が総評の10万人組織となった。 今の連合は企業内運動になって全国で2万人。
 今の労働運動は総括もなく、組織化が柱になっていない。 労働組合の組織率は’72年には35%あったが
 今は18%を切る。 社会的影響力が無くなって、労働者はより悪くなってきている。 総評の時代は格差が
 なくなっていて、全体でストライキして大手・中小の格差なく労働者全体の底上げの運動をしていた。


 資本や日経連は危機感を持ち、総評を潰そうとして組合を分断した。 ’79年、中小が立ち上がれなくなり
 大企業より中小は賃上げ要求できなくされた。 政府と日経連はマスコミを通して組合活動家を排除した。
 第1組合は労働者にとって正しい事を言い闘ったが、資本側である会社が組織した第2組合は会社を辞
 めさせるなど、えげつない組合差別をして第1組合を潰してきた。 労働者と資本の対立はここにある。 


 正しい労働組合、資本側より1日多く闘える体制を作ろう。 仲間を作り学習会で労働者としてのモノの見
 方考え方を学び、労働組合は他力本願でなく1人ひとりが参加していかないと勝ち取れない。 一生懸命
 取り組まないといけない。 資本の本質に惑わされないよう、本質を学ぶ事。 学習一生、闘い一生、日頃
 の日常的にどういう方針で、活動をするかに関わってくる。 あたりまえの労働運動をしていこう。


 大企業・中小でも資本のやり方は同じで闘う労働組合を潰せというのが、かつての総評や国労潰し。 闘
 う労働組合は次々と攻撃されて、総評が潰され連合ができたのが歴史。 労働組合は運営しているだけ
 では力にならない、活動家が育たない。 活動がなくなり役員のなり手がいないと職場も滅茶苦茶になる。
 経営側は夢だけ与えて首を切るのは支配の常識。 日経連とそういう力を持つ政権。 私たちは日常の活
 動を強化して、みんなで闘い運動を作り上げる以外はない。」


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