第3期・労働講座 第2回


日 時 2013年12月26日(木)18:00〜19:30
場 所 長崎地区労働福祉会館・2F大会議室


主 催 長崎地区労
平地さん 佐賀大学教授/労働大学講師  『日本経済をどう見るか〜働く者の立場から』
「かつて教育基本法を改正し、大変な事をしていた安倍政権。 特定秘密保護法はそれ以上の事をしている。
 耳と目と口をふさぐ動きがあり、ひとつの考え方や特定の偏った考えを押し付けようと、現実に進んでいる。 
 経済の構造は、個人の金融資産が6億円以上の超富裕層から、1億円以上の富裕層、準富裕層と続いて
 3千万円以上のアッパーマス層、3千万円未満のマス層とある。 マス層とは大衆の事で庶民層とは書けない。
 証券会社は2005年の段階でマーケットの分類を作った。 マス層を相手にするより、超富裕層が効率がいい。


 マス層の金融資産は生活準備金であり、利益を生むものではない。 富裕層は金余りが生じてマネーゲームに
 投げ込まれている。 経済は成長したが賃金は上がらない事が、日本に限らず先進国で起きた。 企業が手に
 入れる分が増大し、労働者が手に入れる分は下落し、労働分配率が下がった。
 アベノミクスで企業の自己資本比率は最高になった。 企業の利益がでたが設備投資などには、なっていない
 のが現状。 成長戦略は文字だけだったが、具体的にできる法律を作り実行段階となった。


 産業競争力会議や規制改革会議が企画立案するが、メンバーは経営者と経済学者。 経済学者の新古典派は、
 市場に任せればうまくいくという考え方。 雇用制度を企業有利に作り変えようと練っている。 世の中の労働組合
 はいらない、労組があるから世の中が良くならないという考え方。 人間としての、資質が問われる感じがします。
 労働市場改革は、市場の機能に邪魔になる、労働組合や最低賃金など労働者が持っている権利を排除すること。 
 推進した人たちは雇用特区と言うが、解雇しやすい仕組みをつくろうとする解雇特区。 派遣法についても、4年目
 からは無期雇用を、多くの企業は3年契約でザル法にした。 雇用制度改革の中身がオカシイのは明らか。 


 以前、ホワイトカラーエグゼンプションは残業代がタダ働きになると、ネットで若者たちが反対した。 12月に入り
 残業代ゼロ法案がまた、条件付きで新たに提案された。 いったん入れられたら、いくらでも中身は変えられる。
 成長戦略会議などは、経営者が企業の立場でしか考えない。 労働者の権利を抑圧する事が今後、具体化する。
 恐慌とはブルジョワジーが社会管理できない事を示している。 国家が経済に介入する福祉国家、修正資本主義
 などいろんな言い方がある。 賃金と社会保障で世の中を変えていくのが、私たちが目指す社会。 資本主義は
 暴走するので、私たちがどうしていくか問われている。 新しい社会のあり方を考えるのが大事ではなかろうか。


 経済学とは他の学問も同じですが、今までこう見ていた物が別の見方もあるという考え。 1人ひとりは、最善の
 考えで、みんなが同じ行動をしたら全体では間違っていたというのが、合成の誤謬(ごうせいのごびゅう)という。
 不況でどの企業も賃下げや解雇をして正しい選択をしたつもりでも、さらに不景気になってしまう。 違った見方
 をできるのが経済学。 いろんな考え方が、ひとつの助けになると思います。」




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