長崎地区労 議長
「コロナ禍で社会全体が大きく変動し、外出自粛で明らかに人が少ない。 今春闘の課題は、労働者
 の身構えが必要なほど情勢が危機的。 労使関係では、労働契約が更新できませんと平気で言っ
 てくる。 労働者保護の精神、多くの労働者が血と汗と涙を流し、勝ち取ってきた到達点がある。 
 逆戻りすると、再び労働者が味わう事になる。 長崎バスユニオンの闘い、家族も含め職場でつらい
 目に遭ってきた。 ああいう事を許してはならない。 闘争が地区労の春闘方針のど真ん中にある。」


長崎地区労 書記長
2020春闘はコロナの影響を受け、タクシー各社では春闘交渉ができず、県営バスも一時金減額で
 夏冬と今年の夏まで減額されている。 連合は賃上げの流れは維持されたと言うが、大手はベアゼ
 ロがあいつぎ厳しい春闘となった。 業績や成果で配分、妥結額を開示しないなど、『企業あっての
 労働者』を労働組合として受け入れる事になる。 未組織労働者も含めて、全ての労働者の賃上げ
 と労働環境の改善が闘争であり、春闘の再構築が求められている。 黙っていても賃金は上がらな
 い。 闘い勝ち取らないといけない。 労働組合に加入して一緒に闘う事も大切です。
 

 2021春闘で、経団連はコロナを理由に労働者側をけん制している。 売上げが7割減少した所も
 あり、雇用がと言う経営者。 給付金を申請し雇用と生活の維持が必要です。 中小は定期昇給が
 ない所もあるので、しっかり要求書を出し交渉して納得できる回答を得る事が重要。 事務職なら
 事務用品を自腹で買っていないか。 現業職なら、作業服・手袋など配布枚数は足りているか。 
 賃上げ獲得以外でも、春闘で要求が大切。 法律とは最低基準、改定の役割は労働組合が担って
 いく。 団交に入り、闘いを進めていきたい。 自治労九州青年女性部で使用した、月刊労働組合・
 編集長の、『春闘をめぐる情勢と労働運動の課題』の映像を流します、見てください。」      
長崎市役所職員労働組合連合会 副委員長
「私は子育て支援課ですが、保健所ではコロナ対応に、特別給付金など忙しい。 3月は異動時期で、
 市民課は混雑するので職員も心配しています。 環境課は、緊急事態宣言で断捨離ブームがあり、
 ゴミの収集も多くなり、廃棄物作業へマスク支給の要求などを、1月22日に申し入れしています。
 人事評価制度が施行されアンケートを取ると、現業職ではなじまない。 行政職でも新しい事をしな
 いと評価は上がらないと言われるが、通常業務で精一杯。 長崎市役所は、新しい庁舎が建設中
 なんですが、21世紀なのに電話にはナンバーディスプレイもつかない。 トイレにはウォシュレット
 もないという話です。 これから労使交渉して進めていきます。」 


長崎高教組 長崎支部 支部長
「35人学級の前進、教職員定数増、教育費の無償化、教育条件改善の署名をお願いしていました。
 みなさんのご協力のおかげで国と県へ提出し、小学校では35名となりました。 ありがとうございま
 した。 臨時任用職員は次年度に引き続き任用でも、3月に任用が切れる空白期間があり、6月の
 ボーナスが減額になっていましたが、賃金確定交渉の結果、改善された。 離島学校での手当も、
 臨任は2年目から支給されなくなるが、格差解消となる。 コロナ禍で高総体の開催が負担になり、
 業務に携わる先生への負担を削減したい。 臨時職員が途中で正式採用となると、差が開いていく。
 PTAが土日だと担当はボランティアになってしまう。 今後交渉していきたい。」

国鉄労働組合 九州地区本部 書記長
「JRの車掌です。 コロナ禍で2月から1日20名の一時帰休になる。 懇親会禁止の背景は大江戸
 線でクラスターが発生し減便となったから。 筑紫線唐津は、6両編成でワンマンになり、運転士し
 か乗っていないので負担が大きくなる。 香椎線では運転士がいない状態で、車掌がボタンを押し
 運行する試験を始めています。 JR九州は不動産業ばかりで、鉄道を簡単に無くすのは間違って
 いる。 1700億円越える内部留保金、労働者への還元はない。 株式上場で社員を見ていない。


 株主総会で役員の首は切れるので、株主だけを見ている。 60歳再雇用で賃金2割カット、約15
 万円となり、高齢者雇用継続給付金から約3万円でるので、あてにして会社は下げてきている。 
 これまで安定的に昇給するから賃上げしないと言って妥結していたが、ボーナスが60%減額され
 た。 無利子で貸付けると言う会社、労働者は会社にありがとうと思うだろうが、貸す金があるなら
 払う金があるだろうと。 住宅ローンや、大学生の学費が払えないと大きな問題になり、職場から
 怒りが出ているので運動につなげて、儲けからの賃金ではないと、学習会をする必要性がある。」
 

長崎衛生公社労働組合 執行委員長 (長崎地区中小共闘 議長)
「クリーン長崎になり9年。 一般家庭を回り、し尿運搬業務を行っています。 この20年、新規採用
 はありません。 臨時職員で補いながら、ずっと申し入れしてきた。 臨時は月15万円と賃金が低
 く、生活ができないと辞めていく人もいます。 当局は安いと思わないと言う。 環境部は10年計
 画をすると言うが進行していない。 2014年から要求し続けようやく今年4月から新規採用を1名
 すると、決定事項となった。 今後の新採についてと、臨時の賃上げを要求し当局と交渉予定です。」
 
長崎県国民健康保険団体連合会職員労働組合 執行委員長
「昨年4月に、長崎県から当局側に来た方が、事前協議もなく合意なしに管理職手当と、若年層の賃
 下げを実施された。 県の人事院勧告の準拠まで合わせるので、組合との交渉はしないという。 
 労働条件の変更は協議事項であると主張しましたが、平行線のまま。 今後も一方的な変更をして
 こないか危惧しています。 弁護士は不当労働行為になると言う、集会を行い意思統一を図って、
 法律を根拠に団交を行い、回答しだいでは労働委員会も視野に入れています。 不当労働行為を
 労働組合が認めると、組合はイラナイとなる。 労使対等で交渉し、職場を元の待遇に戻したい。」


長崎県タクシー労働組合 書記長
「地区労で対策会議を立ち上げ5年。 コロナ禍で最低賃金が上がった分だけ上がっている状況です。
 タクシー各社を統一した労働協約だったのが、昨年は各社の経営状況がかけ離れており、3月末で
 自動的に破棄され個別交渉となる。 雇用調整金で組合員を救済し、乗り切っている状況。 3社は
 立替えもできない零細企業で耐えられない。 国からの補助で会社への負担はないんですが、負
 担が大きいと、勤務を休ませて税負担軽減で苦肉の策を取っている所もあります。 売上が下がり、
 歩合給の賃金が8万円くらいになっていて、『先が見えない』と相談が来ています。 コロナでも春
 闘は要求できる権利はある。 会社が潰れそうな中で、救済を協議して取り組むしかない状況です。」
  
自治労長崎県本部 青年部長 (長崎県平和運動センター青女協 事務局長) 
「毎年取り組んでいる赤手帳。 10月から1ヵ月の収入支出に残業など記録して働かせ方を洗い出
 し、不満の改善や賃上げの要求額を集約しています。 コロナ禍で、職場での交際費が抑えられた
 とある一方、コロナでも公務員は賃金が減らないと言われますが、行事が減り時間外手当がないと
 生活が厳しいという報告もあります。 業務に必要な仕事前のシステム立ち上げ、昼休みの接客に
 電話対応、仕事後の後始末や掃除など、労働時間として管理されていないという声もあります。


 厚労省のガイドラインでは、着替えも労働時間と書かれており、払わないといけない。 1日では数
 分のサービス残業も1年続くと数万円分となります。 時間外の申請はしづらいが、当局の為にもな
 らない。 産休が重ならないよう調整するように話があったと、出産時期で不満の声もあります。
 コロナ終息は不透明、制限もあり集まれません。 2月13日長崎で開催予定の全国青年団結集会
 は延期となりました。 各組合の仲間が集まり話をする、共有する事で広げて、進めていきたい。」 


長崎バスユニオン 教宣部長
「組合員4名の不当配転の裁判は長崎地裁で勝利し、会社は福岡高裁へ控訴した。 昨年11月19
 日に組合側が完全勝利し、配転は無効で慰謝料も支払えとなりました。 ストライキを構えて団交し、
 会社側は最高裁に上告せず受け入れ、組合員も元の職場に戻りました。 車両問題については、
 中労委から和解勧告を行うとなっています。 2021春闘は、2月11日スト権投票して、賃上げを
 求め闘っていきます。」

第50回長崎地区労 春闘討論・学習会
     50th Anniversary.


日 時 2021年2月6日(土)13:00〜16:00
場 所 九州労金長崎支店・4F大会議室


主 催 長崎地区労
全国一般長崎地方本部労働組合 長崎地区合同支部 副委員長
「各分会の闘いを報告し、裁判闘争へのご支援をお願いしたい。 合同労組の2021春闘では、2万
 円を要求する。 各企業間の差があるが各社に提出し、3月15回答をもらう。 水の浦薬局では、
 3年前に残業代の未払いと有休取得の労働相談に来て、分会を結成した。 昨年3月に病院が閉
 院となり、閉めざるをえないとなった。 退職金や有休の買取りなど交渉を重ねた。 団交でも経営
 者は具体的な回答を出さず、労働委員会でも繰り返し、あっせんは不調。 労働審判で和解勧告が
 出され、残業代未払いに及ばない金額で調停成立となった。 残念ながら分会は消滅した。


 新聞にも出たが、私立高校で事務をしながら長年に渡り、部活動の指導や生活の面倒をみてきた
 女性も、本日参加しています。 未払い賃金を求めて、長崎地裁に提訴しています。 一人でも入
 れる組合、仲間とともに闘争を進めていきます。」




最後は参加者全員で団結がんばろうで終了しました!