第7期労働講座 第5回
                

日 時 2018年4月19日(木)18:00〜19:30 
場 所 長崎地区労会館・2F大会議室 


主 催 長崎地区労 
平地さん (佐賀大学 経済学部教授) 『働く者からみる経済の状況と課題』
「働き方改革の背景について、裁量労働制も働く時間が短くなると、厚生労働省が改ざんして、デッチ
 あげたデータだった。 今の安倍政権の政治状況は、大事なところでウソをついたり隠したり、事実
 と違うデータで議論されていた事は、民主主義の根幹に関わる問題で、他の問題とも共通している。 
 これまで戦争ができる体制づくりで着々と進め、教育勅語で教育へ介入し、働き方改革で目と耳を塞
 ごうとしてきた。 労働者が政治や社会にモノを言わない体制、安倍政権の性格を表している。 


 高度プロフェッショナル制度は労働時間の話で、長時間労働となる恐れがある。 裁量労働制も経営
 側が、この20年求め続けてきたモノ。 長時間労働是正をどうするか、裁量労働制だけ外し、法案が
 出てきたが高プロ制度も外すべきだった。 アベノミクスが行き詰まった背景には、この20年で労働
 者からの搾取が行き過ぎて進み、是正しないといけなくなってきた。 2016年辺りからアベノミクス
 の金融緩和がうまくいかなくなっている。 景気がよくない時は、賃金の引き上げが必要。 結論から
 言えば単純な事。 景気を良くするには消費を増やし、消費が伸びれば景気がよくなる。


 消費の底上げと、賃金の底上げ。 新たに収入があったら80%消費に回る限界消費傾向だが、金
 持ちが収入が増えても消費は増えない、投資に回すので消費の拡大にならない。 労働者の賃金が
 上がると景気は良くなる。 賃金を上げて消費拡大させる事が経済成長に繋がる。 全体の賃金が
 上がらず、この20年ずっと下がってきたので景気が回復していないのが実際。 日本は諸外国の中
 でも下がり方がひどかった。  アベノミクスで景気は良くならなかったので、経営側の要求に労働者
 側の要求を入れ込んでしまった。 


 この20年の力関係は経営者側にある。 資本側・経営側が強いのは、搾取強化する方法として労働
 時間を延長したり、同じ時間でも労働量を増大させて、賃金を切り下げて企業の儲けが進んだ。
 働き方改革の背景は、金融政策で失敗したので、雇用制度改革をしてきた。 当初は労働者の首を
 切りやすくしようとしていた。 働き方改革に、経営側の要求も入り込んでいるのが問題。 
 日本の貧困層は2千万人と言われる、相対的貧困率。 日本は格差論争もあったが、昔は平等だと
 言われたが、この20年でメキシコ、トルコについで貧困層が多い社会に変化している。


 日本の男女間賃金格差は2対1。 非正規が女性と若い層に集中している。 正社員も細かく見ると、
 定期昇給とボーナスが欠けている。 なんちゃって正社員が25%あり、パート・アルバイトと非正規
 を含めて実際70%の貧困層が、増えているのは雇用の問題。 運輸関係の職場では規制緩和が
 進み、他社の参入で企業間競争で売り上げが伸びず、賃金圧縮でなり手が少なくなった。 同じ仕
 事をしているのに正規と非正規で2対1の賃金格差があり、労組も力が入らず日本の貧困が進んで
 きた。 労働組合が弱くなり縮小した20年。 こういう社会の在り方を、労組が意義を高めていくの
 が課題。」




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