長崎地区労 副議長 
「雪が降る寒い中、お集まりありがとうございます。 長崎地区労の春闘方針を提起して、各組合が
 抱えている課題を共有していくので、各組合からそれぞれ取り組みを説明頂きたい。」


長崎地区労 議長
「春闘の賃上げに関して、労働者が対等に交渉して勝ち取るのではなく、経団連の会議で決まり、
 おこぼれのように貰う風潮になっていないか。 物価高に対応する賃上げが得られず格差が広
 がっている。 先日の雪で長崎バスや県営バスが、全線で運行を見合わせた。 こんな日は
 休んでイイはずなのに、歩いてでも行く。 道路はスベる、車が当たったり、誰が責任を取るのか。
 自己責任で行く方も多いが、行かなきゃいけない働かなきゃいけない、という所に我々は落ちい
 っている。 職場で議論して頂きたい。 高校は休みになった。 1日か2日、休んでもイイじゃ
 ないですか。 こういう話を自分たちの職場ではどうなんだと、議論して頂きたい。」

長崎県タクシー労働組合 執行委員長
「協定書があるのに夏の一時金を支払わなかった会社があり、県の労働委員会で係争中です。
 最賃が上がると賃金が上がるのが常識だが、タクシー業界は1日の水揚げ目標を3万円から
 3万1千円に上げて、上がった分を会社はやりたくない。 断ると、残業しなくていいと言う。
 交渉で寄り切られているが、みなさんと知恵を出し合い、団体交渉していきたい。」 


長崎県職員連合労働組合 書記長
「県の人事委員会は人事院と民間の状況を調査し、知事に勧告して県議会に提出し決定している。
 人事院の勧告も、民間の賃上げの状況で変わってきます。 賃金確定交渉では春闘の要求を
 出して、団体交渉をしている。 春闘時は民間労組と一緒になって賃上げ闘争を闘っていきたい。」


長崎市役所職員労働組合連合会 執行委員長 
「1月に新庁舎が建ち、夜遅くまで電気が点いて不夜城が遠くからも見える。 行政職は長時間
 残業に喘いでいる。 メンタルダウンした職員が増え、休むと周りも大変になり悪循環。
 ホワイトワークチャレンジ、今までブラックだから切り替えようという方針はイイが、仕事を減
 らし帰りましょうとは、1職員でやるのは勇気がいる。 管理職が育成されないといけない。
 組合が複数あると加入率が減り、4割切っている。 組織を大きくしないと職場で影響を持つ
 のが難しい。 新規採用者が入る取り組みと、働きやすい環境を求めていきたい。」
全国一般長崎地方本部労働組合 長崎地区合同支部 副委員長
「合同労組は1律2万円の賃上げ要求を決定した。 要求書を出す事。 要求なくして職場に煙や
 火が立たないと運動にならない。 長崎の分会の各状況は、コロナ後に街や観光は回復している
 が、丸政水産は、ココ数年は賃上げはなく現状維持。 職場では労働者を区分けし、社員・
 工員・パートと、一番製造している人たちとの差はなんだ。 声を出して言う事が組合には必要。」
 

長崎衛生公社労働組合 副委員長
「組合は当局に適正要員の配置まで減班は認めないとしたが、守られないまま昨年11月に、
 地域見直しで減班し、5班から4班に変更が行われた。 2班は1名欠員のままで、誰かが
 病気やケガで休むとサポート要員もおらず、業務の遅れが日々あり、業務が間に合わない
 状況となっている。 残業が当たり前になり、3ヵ月はなんとか回してきたが、残業なしで
 回せるように事務折衝しても、正式な回答はない。 働きやすい環境を求めていきたい。」


長崎県国民健康保険団体連合会職員労働組合 副委員長

「男性職員の育児休暇の対象期間の拡大を要求したが、まだできず確認書まで取れていない。
 県も人事院勧告の準拠に合わせる中、適正な人員確保を要求していきたい。 各組合員へ
 アンケートを書いてもらい、集約して2月中に要求書を提出するよう取り組んでいきたい。」
長崎地区労 書記長
「政府や経済側は賃上げすると言うが、黙っていても上がらない。 官製春闘ではトリクルダウンは
 ありません。 大企業と富裕層にのみ、利益をもたらした。 大手は企業利益を確保しているが、
 実質賃金は下がっている。 産別自決でなく、すべての労働者の賃上げ闘争でなければならない。
 多くの組合の結集で賃上げし、未組織労働者へ波及する。 公務員の労働者でも、民間の春闘
 の結果が反映されるので、労働者全体で一緒になって大きな闘いとしなければならない。
 

 1974年、ゼネラルストライキを全国規模で行い、2万8千円の大幅賃上げを獲得できた歴史
 がある。 経営側は労働組合を恐れて、労使協調路線づくりを始め、総評・県評の弱体化
 と春闘の解体を行った。 労働組合の存在を春闘で示す事が大事。 春闘の結果が最低賃金にも
 影響する。 昨年10月8日から長崎県は最低賃金835円、世界的にも日本は低く、ドイツや
 フランスにイギリスの7割なので、最低でも1000円、早急に1500円にしないといけない。
 最賃の地域格差、東京と長崎で219円の差があるが、地方でも生活費はそんなに差はない。
 

 儲けてる所が多く税金を収めるのが当たり前で、いつまでも消費税増などでは、個人消費の
 低迷は続く。 実質賃金の引上げには物価高以上に上げないと、上げましただけで誤魔化
 されてはならない。 政府は口だけでなく中小に波及させる政策が必要で、政府の責任だと
 思う。 中小は経営が厳しいからと、要求書を出さないのは良くない。 生活実態から、
 これだけは必要だと要求するのが大事。 経営状態がどうなっているか出させ、交渉する
 のが大事。 岸田首相がいくら口で言っても、団体交渉していくしかない。」

   
第52回長崎地区労 春闘討論・学習会
   

日 時 2023年1月28日(土)13:00〜15:30
場 所 一般財団法人長崎地区労働福祉会館・2F大会議室


主 催 長崎地区労
長崎バスユニオン 書記長
「慢性的な乗務員不足の中、雪による運休、コロナ感染で平日でも土曜ダイヤでの運行となって
 おり、ご迷惑をお掛けして申し訳ありません。 お詫びとご理解を頂きたい。 今年の春闘は、
 賃金カーブ維持+生活維持と向上、回復分を根拠に13800円を要求し、定昇制度の設置も
 含めて、8項目を要求し、ストライキを構えて闘っていきたい。」


長崎県教職員組合 長西総支部 書記次長

「雪の日は、路面電車が動きガッカリ。 子どもたちへの責任感から歩いて来た職員もいた。 
 西洋では他人との違いを確立するが、日本では一体感で、相手にどう思われるかを気にする。
 教育現場に合わない人事評価制度は、交渉で反対の立場を取ってきたが、止めきれず導入と
 なった。 進学率やテストに、子どもの品行方正だけが教師の評価基準でないと考えてます。
 

 評価制度は子どもたちにも影響する、抑圧する使用者側の考え方、思考です。 子どもの成長
 とは、テストでの狭い学力至上主義ではない。 ただ宿題を出して、知識をデリバリーすれば
 イイと、労組のように批判的な子どもはダメだという教育になってきている。 新自由主義的な
 思考で、弱い者は弱い者でいろという考え方。 先生たちは教育現場で疲弊し、自分の仕事だ
 け考えて、解決しようという教師はでてこない。 地域の労働者と一緒にがんばっていきたい。」


長崎県高等学校教職員組合 長崎支部 支部長
「毎年、教育費無償化の署名への、ご協力ありがとうございます。  職場環境の向上に一つでも
 多く署名があると力になる。 雪の日、多くの高校は休校になり、大学生の娘はリモートでした。
 高校でもパソコン支給があるが、リモートをやろうと思っても、生徒の家にWiFiやプリンター
 があるかの問題があり、すぐにはできない。 故障の対応や、授業計画もあり、中々進まない。
 

 教師不足と言われ、代わりの先生が見つからず授業に穴が空く。 体育の先生が、別の授業を
 する。 県は、再任用は思った程してくれないと言う。 臨時を雇おうとしても、不合格の方は
 既に民間に就職しており、次の年に再試験をという人は少ない。 防衛費に多く予算を取るが、
 教育予算は少ない。 出さないと待遇改善に繋がらず、人も集まらない。 組合費がという声
 もあるが、働く人たちは手を取り合って組合に入り、地区労に結集していかないといけない。」
  
九州労働金庫労働組合 長崎支部 長崎分会長
「ろうきんも若年層が増えて、人材流失問題もあります。 諸先輩方が行ってきた様々な運動を
 発展させる為にも、組織は人への投資にこだわり、人材確保にも、こだわりたい。
 みなさんと一緒に、2023春闘に望んでいく所存です。」


全労済 労働組合九州支部 長崎分会員
「こくみん共済COOPは、組織全体での事業実績の減少で、契約数も右肩下がり。 新型コロナ
 で、お支払いが急増しました。 労組としての要求は慎重にしていこうと、一時金プラスαの
 要求をしてきたが、最低限のみ。 2023春闘で、プラスなしの要求は数十年ぶりと言われる。
 ベアは毎年要求してきたが、事業が厳しく見送りとなった。 組合員の声を聞き出して、
 上乗せを引き出していく必要がある。 春闘で、組合員全員の温度差を上げていきたい。」


最後は参加者全員で団結がんばろうで終了しました!