平 和 ・核 問 題 学 習 会


日 時 2020年11月27日(金)18:00〜19:45
場 所 長崎県勤労福祉会館・4F第2・3中会議室


主 催 原水禁長崎県民会議/長崎県平和運動センター被爆連
被爆者連絡協議会(被爆連) 副議長
「核兵器禁止条約の批准国が50に達し、私たちは大喜びしました。 国際条約として来年、1月22日
 に発効するにあたって、お話を伺いたい。」


原水禁長崎県民会議 副会長 長崎県労働組合評議会 元事務局長
「1982年11月27日から全てが始まった、毎月27日は反・中曽根デーをとして5年間、各地区労で
 集会やデモに街頭宣伝を行ってきました。 終末時計は100秒、トランプが再選したら80秒になっ
 ていた。 問題はこれからです、日本政府がいかに怠慢であるか、条約の一言もない。 今後も核
 廃絶に向かって、原子力船むつが廃船になったように、がんばっていきましょう!」  
中村さん (長崎大学RECNA 准教授) 『核兵器禁止条約とNPTのゆくえ』
「普段は大学生に授業をしています。 世界で北朝鮮が核をたくさん持っていると思っている学生が多
 い。 冷戦時代の軍拡競争があって、他の国が持っていくという理解が得られていません。 教育と
 してマズイなと思っています。 終末時計は人類滅亡まであと何分で危機的状況かと、1947年から
 スタートして、マンハッタン計画に従事した科学者が始めた。 2018年には2分前、今年100秒にな
 ってしまった。 核兵器が人類の生存を脅かす恐ろしい物だと、ご理解頂ければと。


 原発も40年で寿命と言われ、核兵器も老朽化するので近代化が進んでいる。 アメリカやロシアは
 減らしながら、新しい物に代えて能力を高める。 使える小型核は、広島の半分から3分の1の威力。
 国際的な条約をどんどん壊したトランプ政権。 バイデンさんはアメリカとロシアの間に、たった一つ残
 った条約の延長に前向きです。 ただ高い目標で次の条約を作るかは未知数、課題にご注目ください。
 オバマ大統領も、核のフットボールというミサイル発射命令セットのブリーフケースを持って、広島に
 来てました。 米大統領が核を使うと判断したら、誰も止める事はできない。 アメリカ〜ロシアは30
 

 分で飛ぶ。 小さな核1発を使う行為で核の放射が広がり、世界の死傷者は9千万人になる、シュミレ
 ーションが示しています。 YouTubeのPLAN Aで見れます。 NPT/核兵器不拡散条約の重要
 性は変わりません。 核兵器禁止条約は、NPTに取って変わるのでなく、追い風となるように作った
 んです。 核兵器禁止条約があると、NPTがうまくいかないとは頓珍漢。 NPTの約束を守らせてい
 きましょうと、核と人類は共存できないと言うメッセージ。 


 核兵器に価値を出して安全を守ると立脚すると、何年たっても変わらない。 絶対悪であるとイメー
 ジを変えていこうと、使われたら大変な事になるというのが核兵器禁止条約です。 対人地雷も持た
 ない国が条約を作り、外堀を埋めて世界の考え方を変えた。 アメリカの国内で作っていた企業は、
 世界の目で、大企業が作るのはどうかと、止めたんです。 核兵器禁止条約は漢方薬、じわじわと
 世界を変えていく効果がある。 核保有国が入ってないからと言う議論。 そんな事わかってます。
 核は非人道兵器、悪の烙印で、水面下で世界の自治体でも声を上げてきています。 


 カリフォルニア州はイチ早く、核兵器禁止条約を支持するとした。 国と自治体は一体ではない。 
 世界の軍需産業に融資している金融機関のリスト。 兵器産業に融資する銀行には預けないと、
 選択肢も変わる。 世界の金融機関の態度、銀行も変わってきました。 核兵器禁止条約はリトマ
 ス試験紙。 日本がいかに矛盾にまみれた国か核兵器禁止条約だとわかりやすい。 唯一の戦争


 被爆国と言って、核を否定できない。 こんなに分かりやすい話はナイ。 核の傘の国、ベルギーで
 は条約を活用して、周辺国も誘おうと前向きに示した。 日本も橋渡しと言うなら、できると思います。 
 批准は50ですけど賛成国は122ヵ国ありました。 それくらいは行くと思います。 日本は無駄とか
 意味ないとか認めない。 核抑止はフィクション、作られた話。 何発VS何発とか、バランスとかで
 はなく、明日あるいは10年後、核がある限りいつかは使われる。 高まる危険性は変わりません。


 核兵器禁止条約に入って、日米安保条約は根本から破棄じゃない。 日米安保には核の事は書い
 てない。 核で守ってもらわなくても、アメリカは通常戦力で強い国なので、核に頼らなければ同盟
 関係を結んでイイ。 軍事力に依存しないところに進むのも大事です。 世界の人々の安全の為に
 は、核抑止ではダメです。 核兵器の次は、殺人ロボットを止めると、国際NGOの大きな関心。
 ココに注目も必要です。 若者の右傾化は、それしか知らないだけ。 主権者教育への足りなさ。


 今、どっちに進むか問われている。 新型コロナで、今の若い人たちは世界が昨日と違う恐怖感で、
 初めて被爆者の言葉をリアルに思い出した。 核兵器にまみれた今の世界が危険か話す絶好の機
 会。 本当の安全保障、地球全ての人類の安全を考える時が来ています。 一国の安全だけでなく、
 大きな視野で本当に安全は何かに移っています。 同じ船に世界の人は乗っている、核の議論に遅
 れている日本が、ガラパゴスもいいところ、遅れてます。」




原水禁日本国民会議 議長
「トランプが落ちてよかったが、すぐに変わるモノではない。 核兵器禁止条約は来年1月22日に発効
 していく。 少し明るい光が差してきた。 日本政府へ対応をどうさせるのか。 これまで以上に私たち
 の力の結集が必要です。 新しい年に、新しい希望を一緒になってがんばりたい。」