望月さん (東京新聞 社会部記者) 『改憲に突き進むのか!?』
「
2月末に長崎に来てパーッと話して帰った、余裕がない講演でした。 昨日夜に着いて、今朝から平
和公園や原爆資料館に城山小学校など、回りました。 原爆で7万人がいのちを落とされ後遺症を
含めると14万人。 人生の一番楽しい時期に親より先に死んでいった。 今、自分の子どもにも苦
しみをさせないように、やれる事をやりたいです。
社会部の私が政治の見える問題点について話をしたい。 先週記者クラブで総裁選について、いろ
んな質問されてました。 安倍さんの、モリカケの姿勢に関わるコメント。 安倍さんは解散総選挙で
国民の審判は仰いだと言うけれど、昨年10月は改竄問題はあきらかにされてなかった。
彼の認識にビックリしました。 国会答弁で関わってたら辞めると言ってたのが、私や妻が関わって
きた事ですからと。 お金はもらっていないと、いつのまにか贈収賄の話になってる。
政治家の絡む疑獄事件をやりたいなと、当時の私は今以上に決起盛んで、自民党に切り込む事件
もやってました。 政治部は高級料亭の前で待ってるけど、社会部は公園の茂みで待って、帰って
来たとこを暗闇から出て囲んで個別で話をやる。 待たせてたハイヤーで自宅に夜遅く帰ると、特捜
部の人から電話。 ハイヤー呼び戻して話を聞き出す為、夜12時に銀座の街に行きました。 また
今日もがんばりましょう!と飲んべを4時すぎ見送って、特捜部の幹部や現場の担当者にくい込んで
報道してたので、24時間365日やってました。 会社からハイヤー代使いすぎ!と大目玉を喰らい
ました。 東京中日新聞はWWUのとき、大本営発表にのっとり、罪なき人を煽動した負の歴史があ
る。 二度としてはならないと、これまでも記事を書いてきました。 武器輸出テーマの記事。 閣議
決定されガラッと変わった、表だって武器輸出解禁。 戦争の需要なくては国が回っていかないアメ
リカ。 軍産複合体は、武器輸出へ懸ける意気込みが違います。
選挙の報道は公正中立に、批判コメント5名なら賛成も5名とってこいと、細かい要望の自民党から
の文書で忖度が進んだ。 アメリカでは丁寧に受け取り捨てるが日本はマジメなので、民放連は抗
議すればよかったんですよ。 モリカケで籠池さんは新聞記者の心理として、どこまで本当か不安に
なるところも当時あったけど、真実でした。 長期拘留されたのは、籠池密着をやられると国民の疑
念が再燃するから。 土地だけも特例のオンパレード。 国有地売却の改竄疑惑。
公文書は国民の財産、特捜部公開で14の文言に改竄があり、私人のはずのアッキーや議員に議
員秘書の名前も削除されていた。 エリート官僚は頭イイので右にも左にも転ぶ答弁をするんです
が、佐川さんの答弁は、安倍さんやアッキー、秘書に官邸の職員に関与は一切ございませんと、死
守する気迫を感じました。 私が思うにエリート官僚たちは、ここまで大きな組織改竄はできない。
指示か方向性を示す事があったと思う。 官僚はメモを共有する、一切ないとは非常にオカシイ。
公文書管理のガイドラインで、一切記録を残すなメモをとるなと徹底指導されています。 公文書は
本来、過程を残せるようにするが逆行する指示が出ている。 加計学園も、総理の御意向という報
道が出て、国会に1ヵ月で19枚も総理の意向の文書が出てきて、15の存在が確認できた。
首相補佐官が官邸を握って動かしている、ひたすら安倍政権を守っている。 原発輸出に武器輸出
と首相補佐官なしで、官邸は動けないと言われています。
日銀マネーがつぎ込まれ、上場企業の4割で今の好景気は作られた官制相場。 世界の中央銀行
の禁じ手をやってる。 日本は財政破たんに向かって、地方銀行が次々と経営悪化している。
大企業はどんどん所得が増えてますが、実質賃金は下がり、43年間の中で再分配率は最低。
格差の拡大が進んで人手不足。 ロッキードの株は85%増で、中国や北朝鮮との緊張がある限り
の武器ビジネス。 イージスアシュアは、ものすごい電波を出すので二次的被害。 住民に反対運動
があります。 迎撃率33%、高速滑空弾ができると対応できなくなる。 何にお金をもっと使うべき
か、ロッキードから見るとイイお客です。 憲法9条より先回りして敵基地攻撃能力を有している。
水陸機動団など、中国や北と限定戦争になったら、沖縄や長崎は敵のターゲットになります。
中国CCTVやBBCにアルジャジーラなど、自衛隊の演習を流していて、日本の軍隊は危ないと見ら
れています。 戦争できる国を目指すのか、訓練された自衛隊が紛争地に送りこまれると思います。
政治の私物化が行き過ぎ、南スーダンの日報隠しや裁量労働制の改竄など、野党やマスコミに官僚
からリークされています。 メディアの役割は、権力の監視とチェック。 報道の自由度ランキングは、
67位でG7の中で最下位。 ジャーナリズムとは報じられたくないことを報じる事だ。 それ以外は広
報に過ぎない。 会社がどうかでなく、ジャーナリストとして地方の記者も集まり、勉強会をしています。
今の平和な日本を、次の時代の子どもたちにバトンタッチしていきたい。」