福島原発の放射能被害を考える
日 時 2013年2月15日(金)18:15〜20:15
場 所 メルカつきまち・5F会議室
主 催 長崎県職員連合労働組合
長崎県職員連合労働組合 書記長
「県の職員が復興支援の業務で、福島に派遣されております。 組合としては派遣されるみなさんの、健康
マニュアルを当局に作らせているが、内容についてさらに取り組んでいきたい。 職員を送り出すみなさんは
正しい知識を学習し、福島原発の問題について考えるキッカケにして頂きたい。」
長崎県職員連合労働組合 執行委員長
「地方自治と平和の連続講座も本日で3回目。 昨年、東日本震災後に福島に行った。 終息したと言われるが、そんな
状態ではなかった。 玄海原発にも行ったが、原子炉はそんなに大きくなかった。
あんな大きさで九州の電力が数%賄える事にビックリし、ひとたび事故が起きると大変な事になると実感した。
危険な原子炉の再稼働に、あらためて福島の悲惨さを学習しながら、今後の脱原発の一助になればと開催しました。」
振津さん (内科医/兵庫医科大学・遺伝学非常勤講師)
「福島に派遣される職員向けに長崎大学の先生が講義される。 福島の状況説明を聞いて、内部被爆の検査も受けられて
データは永久保存される。 福島では30年であり、被爆したデータは一生涯おいて置くべきで、福島の現地でも、そこまで
できていない。 組合の努力で、長崎県から派遣される労働者は一歩進んでいる。
県の職員が派遣される時の説明で私が聞いても、おかしいと思う事がある。 危険性は1/100くらいと言われ、
被爆量でも放出放射線量でもおかしい。 これから福島に行く人に、安易な考えを言うのは良くない。
長崎県から派遣される方々、万が一大きな余震がきた場合に大量の放射能がでる可能性もゼロではない。
大した事ないという考えを植えつける報道が、いまだに国もマスコミも続いているが、異常な事が起こっていると認識
して対策など行うべき。 単純に原爆と福島の被爆は比べられないが、広島・長崎と結びつけて考える必要もある。
放射線影響研究所のデータで、原爆被爆者8万人の統計でガン死亡には線量しきい値がない。 ガンのリスクが
やっと統計的にでたのは何十年と経ってからで、なんの保障もなく苦しみながら、たくさんの方が亡くなっている。
このデータは重い。 福島の被災者に役立てていくべきデータだと思います。
原発労働者の労災認定は全国で数十名しかいない。 みなさんと運動をやって認められた。 心筋梗塞も認定
されていない。 ガン以外の病気も増えるのは重要。
4月に新幹線の中で、福島に入ったあたりで測定したら、線量1.4μsv/h。 ここ長崎の会場だと0.05くらい。
チェルノブイリでは事故直後はともかく、人の住んでる所で1.0μは見たことがない。 福島のみなさんが普通の
生活をしていたのがショックだった。
実際に計ったデータを見ると、福島産の野菜は全部が全部高くはない。 生産者の方が、かなり努力されている。
事故後1年くらいで食品汚染に対し、市のほうも整えてきて、無料で計れるような体制になってきている。
事故後の水は1リッターあたり、20ベクレル摂取していた。 今の基準では飲めない水。
たくさんの方が原発に入って、被爆しながら仕事をしている。 ズサンな被爆健康管理になっている。 これから働く
人たちが、いろんな病気になっていく。 被爆労働者は離職後の健康診断は受けられない。
チェルノブイリでは30km圏内では除染していない。 日本では社会状況が違うから議論は必要。
10年・20年たち福島は健康被害がなかったと言わせてはならない。 国の責任で県民の健康手帳管理をやるべき
というのが課題。 みなさんと議論して全国で運動して、脱原発と結びつけ取り組んでいきたい。」