青木さん(日本女子体育大学 教授) 『あなたは何が変わりましたか?教職員の働き方改革』
「学校をブラックから解放する、本のタイトルは最終的に出版社につけてもらいました。 教員の働き
方改革は部活動の問題を改善しないと成功しない。 ロンドンやベルリン、ワシントンの学校を見て
部活動を聞くと、え?なぜ教員がという位置づけ。 学校っていうのは労働の無法地帯。 なぜ学校
は忙しいのか、勤務実態を調べたのが1回目は1966年。 2回目は2006年に、財務省が調整額
の4%に目をつけて吸い上げようとした。 中学校は8割が過労死ライン。 忙しさの背景は3つある。
規制改革が始まり、働き方が変わった。 ’80年代には臨時教師の自由化論。 次に学校5日制で
徐々に絞られる。 対抗勢力である教職員組合の力がなくなりつつあった事も大きな原因。
日本の学校教育のベースに教員の聖職性があった。 24時間子どもに関わっていかないといけな
いとなる。 今でもある日本型教育。 教員の働き方は管理職もヒドイ。 東京では降任制度があり、
友人は校長を辞めてヒラの教員になりました。 精神疾患も多く、体調が悪い教員は3割4割いる。
学校の年間計画の見直しや、学校閉庁日など新しい取り組みもあるが、効果があるか別問題。
日教組の調査で出退勤の管理は文科省はできると言っているが、実態はどうか。 いまだに自己
申告が3割。 管理職による目視をカウントして、パソコン管理など自治体により違う。 学校閉庁
日は、部活も会議も一切やらない日を、95%の学校が3〜5日くらい設定している。 岐阜は16
日あり、教員採用が増えたという。 夏休みに振り分ける、変形労働時間の受け皿としてある。
支援スタッフについて調査しましたが、国が言うほど教員の負担軽減はなかった。 ロンドンでは、
カバーという制度があり、出張や研修などカバーする制度。 市の教育委員会が先生を10人抱え、
支援に出向く。 かなりの負担軽減に繋がっていて、日本でも広めたい。 変形労働時間は、それ
がイイという話ではない。 ワークライフバランスになる話ではない。 極めて変則的。 今日の疲
れは今日のうちにとる。 まとめて取るのはマズイ。 校長はかけ声だけではダメ。 何を削るのか、
言ってもらいたい。 都市型中心の働き方改革、中央的な考え方。 お金がある横浜ではアシスタ
ントをばーっと付けたが、支援スタッフがいない学校もあり、地方軽視が格差に基づく。 働くという
事は、教職員組合の本丸。 全国の労働組合のみなさんにお願いしたい。 職場のみなさまの要望
を、キチッと伝えていく事が大事。」
長崎県教職員組合 中央執行委員
「長崎県が取り入れた学校閉庁日は、年休を使って閉庁となっています。 これも減らし、あれも減らし、
働き方改革をどうするか、今後の交渉で労組としての存在を、気持ちを新たにしていきます。
教員の労働環境について、YouTubeで『
せやろがいおじさん』で検索してください。」