自治労長崎県本部 青年女性部 書記次長
「12・8不戦の日、平和を考える集いを始めます。 本日、講演を頂く山川さんは小学校の教員を36
年勤め、高校生平和大使を支援する全国連絡会や、核実験に抗議する長崎県内市民団体交流会
の事務局をしています。」
長崎県平和運動センター 副議長 (自治労長崎県本部 書記長)
「戦争をしてはいけないという先輩たちがたくさんいたが、亡くなりつつある現在。 報道されない本当
の事を集会で知り、職場や地域で伝えていかないと、悲しい過去に戻ってしまう。 安倍政権は、臨
時国会で国民投票法法案を通そうとしていたが、桜を見る会の問題でトーンダウンしている。 解散
総選挙が予想される。 自民党を過半数割れに追い込んでいきたい。」
山川さん (長崎県原爆被爆教職員の会 副会長) 『12・8 、8・9 、8・15』
「言葉にこだわる事をテーマとしたい。 一部の政治家や官僚に、御用学者と一部マスコミ、権力者側
は言葉を言い換え省略して、事柄の実態や本質を見えにくくする。 真実を覆い隠す事、言い換える
事がしばしばあっている。 戦争中の報道は、敗走を転進と言った。 全部戦死した場合は、玉砕で
正義の戦争として聖戦と、言った戦中用語。 現在も、防犯カメラと言うと守られている感じがするが、
監視カメラと言うとざわつく。 自分じゃ何もしていなくても引っかかる事はある。 カメラが増える事
がいい事だと思わない。 原子力発電も核発電と言うと、民事の核発電と軍事の核兵器、根っこは
同じだとなる。 原子爆弾落下中心碑とあるが、空から落ちてくる自然現象として表現する行政。
他動詞を避けて自動詞で言う。 核の傘もイラストで描いたら、日本列島の上の傘を想い浮かべる。
ミサイルが飛んできても、迎撃できるのか。 99%防衛では意味がない、後の1%でも効果がある。
IRという言葉は、インテグレーテッド・リゾートで、カジノを含む統合型リゾートと訳される。 国際会
議場や、巨大ホテルにショピングモールとくっつけるが、本当はカジノ・賭博場が狙い。
12・8はアジア太平洋戦争開戦の日。 この10年間の12月8日の新聞を調べてみる。 新聞は、
全国紙と、県をまたぐ地域紙に、地元紙とある。 12・8開戦について地方紙などは書いているが、
全国紙は全滅状態。 8月15日はすべての新聞が書く。 結果は書くけど、始まりは書かない。
なぜマスコミは開戦を避けるのか。 被害は書くが加害は書かない。 書いてほしい。 核実験は
性能テストの事なのに、わざわざ核性能実験と書く新聞が多い。 性能テストと言われると科学的
で印象がソフトになる。 新聞休刊日は1年前から決まっていて、ヤメロとは言わないが、ずらせ
ば済む。 こっそり出そうとしたらバレて、他の新聞社も出してきた。 変えようと思えば変えられる。
8月15日と12月8日を、どちらも書かないのはわかるが、8月15日は漏れなく全部書く。 12月
8日の開戦に向き合う事を避けている。 戦争に無関心な若者たちに与える影響。 無関心から、
無知が徐々に作り出されている。 何を書くか、書かないか。 どうしても書きたくない事もある。
忖度なのか、自主規制なのか、無関心の結果の無知なのか。 マスコミの権力への監視が劣化し
ている。 憲法改正と言うと正しい事に文句言うのかとなる。 改正でなく改憲と表現した方がいい。
一番恐ろしいのが、マスコミの自主規制だ。 戦時中の検閲もそんなに厳しくはなかったという。
戦中・戦後と生きて今、戦前・戦中に踏み込んで来ている。 学校でも長崎に原爆が落とされた
8月9日11時2分と、それからの事しか言わないが、8月9日の向こう側を知るべきで11時2分
より前となる。 なぜ原爆が開発されたのか。 1930年代、物理学の発展で、中性子の発見に
ウラン鉱石からの核分裂。 ナチスの侵攻で科学者たちがアメリカに亡命した。 1941年12月
8日真珠湾奇襲攻撃で、アメリカの世論もWWU参戦となった。 マンハッタン計画はアメリカ議
会にかけず失敗できない。 パンプキンと呼ばれる原爆そっくりの模擬弾49発を、日本国内に投
下して、どう飛べば安全に戻れるか訓練している。 原爆の弾体の開発と、運ぶための航空機の
開発がされた。 投下目標の選定も、行ったのは軍人でなく科学者たち。 これで投下された原
因もわかる。 今、戦前と言って安心していられる状況じゃすでにない。 安倍さん一人が牛耳る
一党独裁ですからね。 反対と言える人がいないとは戦中とも言える。 戦時中と、本当に今は
似ている。 油断すると逆戻りするのはたやすい。 キチッと取り上げていく事が大切です。」
長崎県平和運動センター青女協 事務局長
「戦争を繰り返さないよう毎年、開催しています。 安倍政権は、集団的自衛権の行使容認に、安
保法制、共謀罪など数の力で通し、憲法改悪をもくろみ戦争への道を加速させています。 民主
主義が崩壊しようとしています。 過去の過ちを認めない政府。 政府の合理化攻撃で人が減ら
され、モノ言えぬ社会や職場では戦前と同じ。 戦争がないから平和ではない、安心して暮らせ
る社会や職場を目指していきましょう。」
12・8不戦の日 平和を考えるつどい
日 時 2019年12月7日(土)13:00〜14:30
場 所 一般財団法人長崎地区労働福祉会館・2F大会議室
主 催 長崎県平和運動センター、長崎県憲法を守る会
平和を守る長崎女たちの会