長崎県平和運動センター 事務局長
「この時期は報道関係も、福島の原発事故が話題となる時期ですが、一昨日、ロシア軍がウクライナ
 にある欧州最大のサポロジエ原発への砲撃が話題となりました。 今年はオンライン講演会を本日
 行い、街頭行動は11日18時から鉄橋で開催します。 黙とうを行いたい。」



原発なしで暮らしたい長崎の会

「ロシアによるウクライナの原発への砲撃は、世界を震撼させた。 6基ある原子炉建屋に当たって
 いたらと思うと、背筋が寒くなる。 チェルノブイリの10倍の大惨事になったと言われ、プーチン大
 統領に怒りを禁じえません。 ロシア軍の即時停戦と撤退を強く求めたい。 今もロシア軍の占領
 下にあり、安全管理が大変懸念され、事態は深刻だ。 原発を抱える社会の危うさを浮彫りにした。
 

 福島では約3万人が避難生活をしています。 帰還しない人への住宅補助の打ち切りは、棄民政
 策に繋がる。 海洋放出もまったくのマヤカシ、薄めても放射能は消えて無くならない。
 福島原発は、廃炉にする姿が明確でない。 デブリを取り出すだけで200年以上かかると言われ、
 政府は原発にしがみつき、ベースロード電源としての位置づけを変えない。 原発と人間は共存で
 きない、原発リスクの本質を考えていきたい。」
  
蟻塚さん(メンタルクリニックなごみ院長)『泣くことや悲しむことの価値〜福島の再生を目指して』
「実行委員会からオンラインでとの事で、長崎に行きたかったので、サプライズで会場に乱入しようか
 と思った。 精神疾患は体は悪くなく、精神の病。 精神科をずっとやっていたが余りに忙しく、欝に
 なりました。 沖縄で不眠症のお爺さんたちを続けて診た。 夜中に目を覚まし、眠れないのは欝。
 調べるとアメリカの文献で、ナチスのホロコーストから生還した不眠症と、沖縄のも同じだった。
 子どもの頃の戦争で逃げた、心的外傷後ストレス障害、PTSDがわかった。 
 人がいないから、福島の診療所に行き、今に至る。 福島の震災は、岩手宮城と違い、帰る所を失
 

 くした震災。 天災と人災はどこが違うか、福島は自然災害だと意図的に流されるが、間違い。 
 浪江町の住民600人が古里を帰せと、訴訟も勝ったんです。 10億円の賠償を国と東電は払えと
 なった。 避難しながらの訴訟で、5年間で原告団は50人亡くなった。 三井三池炭鉱の裁判も18
 年間、終わるまで生きていたのは半分以下。 裁判闘争はこれでいいのか。 とても悲しい事です。
 福島の20代は全国トップの自殺率。 15歳以下の子どもは全国でも減っているけど、全国15%に
 対し、福島は25%の減少率で減っている。 がんばろう福島と言うが、放射能を怖いと言うな、弱音
 を吐くなとされているのが沖縄との大きな違い。 甲状腺がん200人でても、隠蔽され関係ないとい
 

 う現状。 原発のPTSDは過去のどれよりも高い。 仕事が無くなり、中高年は出稼ぎか、土方しか
 ない。 除染労働者になるしかない。 避難先で離婚したり、子どもの自殺はイッパイいます。 いず
 れ古里に帰ると言うと、子どもが不登校になったりする。 お母さんは、根っこ張ってココで暮らすん
 だ、としないとダメですね。 避難先が人生か、古里でが人生なのか分からなくなる。 刹那的行動
 で、アル中やパチンコ、中学生で妊娠したりが多発した。 震災後1年目のPTSDは10%だったが、
 5年後は20%、浪江町の8年後で48%。 戦争から67年後の沖縄でPTSDは35%。 原発事故
 のトラウマは戦争並みだ。 震災関連の自死、福島で高止まりしているのは、生活困難です。 住宅
 

 手当の打ち切りで自殺増えましたね。 津波だけなら仕方ねぇなで終わる、原発事故は人災で、加
 害者は誰だとなる。 11年経っても、今だに国と東電は原発事故の責任を認めない。 被害者は東
 電のせいで辛い思いして、オレの人生どうしてくれるんだと怒り、憎悪で深刻になる。 津波だけなら
 諦めるしかないが、古里があっても放射能で帰れない。 県外避難者の方がPTSDリスクも高い。 
 震災関連で避難回数の平均は6〜7回。 4回以上はメンタルが悪くなるデータが、雲仙普賢岳災害
 であった。 震災直後に避難先で育てるのは大変で、震災後に生まれた子のメンタル、情緒障害が
 40%ある。 震災の限界状況だと、夫婦関係にヒビが入る。 逃げる逃げないの選択で対立する。
 

 職場でも緊急時にバカな上司だとわかる。 狭い仮設住宅で、お互いのご飯を食べる音が気になり
 ケンカになる。 トラウマやストレス、ノルウェーの難民センターだと難民は8割ほど高いという、福島
 で10倍。 ヨーロッパでは研究が進んでいるので、同じテーブルで議論できる。 原発の爆発がいか
 に恐怖を与えたか。 故郷を失い、避難先でのイジメ、家族関係もうまくいかない。 PTSDは、死の
 恐怖を感じると高くなる。 ある患者さんは、爆発した時に体が震え、逃げれば助かるのか、このまま
 死ぬのかと思った言う。 その後、北朝鮮のミサイルでJアラートが鳴り、体が固まり涙を流し口が聞
 けなくなった。 原発事故で逃げた時の恐怖がよみがえりPTSDが再見した。 地震のたびに福島の


 人は原発を心配する。 多くの方は語らず、あの世まで持っていくが、自分の中に閉じ込めておく
 と年を取ってでます。 患者さんは震災よりも、その後生きていくのが辛かったと。 旦那の遺体が
 見つからないと、次の人生が始まらない、突然のサヨナラがない別れ。 未来への計画、時間が止
 まり、まだマイナスからゼロに戻っていない。 児童虐待が増えて、死にたいという人が増えてきた。
 汚染水を海に流すとか、廃炉の見通しもたたない。 とれた魚から放射能が見つかり、先行きが立
 たない。 生きる環境が厳しくなれば、発達障害の傾向が増えてきている。 あの日まで平和だっ
 たのに時間が止まった。 原発事故で避難している人は、家に帰れないので3.11が続いている。
 

 虐待件数が原発事故の翌年から3.69倍と増えて、全国平均より1.5倍多い。 福島では甲状
 腺がんとか放射能とか言っちゃいけない、ファシズム・戦時中みたい。 あの日の事がタブーにな
 っているのは、かえって人の心を弱くする。 充分、悲しむ事で立ち直る事ができる。 がんばろう
 だけだと、悲しむ事ができない。 人を信頼できるようになると涙がでる。 心が凍っていると涙は
 でない。 人の復活には悲しみ、人への信頼が復活しないと復帰できない。 福島の放射能がと言
 うと、まだそんな事言ってるのか!は逆。 秘訣は前を向いて生きる意志、死のうと思ったらいつで
 も死ねる。 困った事は誰にでも話し、悲しむのが大事で、今を大切に生きるのが大切なんだ。」
 

さようなら原発1000万人アクション・ナガサキ 実行委員会
「集会アピールを読み上げます。(一部抜粋) 東日本大震災・福島第一原発事故を忘れない〜全て
 の原発停止・廃炉と再生可能エネルギー推進を求めます。 2011年3月11日の東日本大震災か
 ら11年となります。 放射能汚染の高い地域では、政府の帰還促進政策にも関わらず帰還した人
 はわずかで、一時6万3千人いた県外避難者も、避難先に生活基盤を移す人も増え2万7千人に減
 少しています。 核兵器と同様、原発もまた、人類とは共存できないことが示されました。 
 原発事故から人々のいのちを守るためには、事故が起きる前に一刻も早くすべての原発を停止し、
 廃炉にすることが必要です。」

 
さようなら原発!ナガサキ集会


日 時 2022年3月5日(土)14:00〜16:00
場 所 長崎県勤労福祉会館・2F講堂


主 催 さようなら原発1000万人アクション・ナガサキ
      原発ゼロをめざす長崎連絡会
      原発なしで暮らしたい長崎の会
      グリーンコープ長崎