講演会 安保法制下の自衛隊
〜踏み越える専守防衛〜


日 時 2019年2月2日(日)14:00〜16:00
場 所 長崎市立図書館多目的ホール
入場料 1000円 (学生無料)


主 催 安保法制違憲国賠訴訟長崎弁護団
     安保法制違憲国賠訴訟を支える長崎の会

半田さん(東京新聞 論説兼編集委員) 『安保法制下の自衛隊〜踏み越える専守防衛〜』
「安倍さんは防衛計画の大綱を変えて戦争に関わる法律をどんどん作ってきた。 集団的自衛権の
 行使容認は、歴代政権で認められていなかったが閣議決定で憲法解釈を変えた。 国家安全保障
 会議は、首相に官房長官、外務相、防衛相ら4人の大臣がメンバー。 官僚や事務方が集まり大綱
 を作るがヒドイものとなった。 背広を着た関東軍にしか見えてならない。 これまで自衛隊は武器
 を持って表に出る事はなく裏方だった。 適用第1号は、南スーダンに自衛隊が派遣された。 


 宿営地の上で政府軍と反政府軍の紛争が起きた。 国連の報告を見ると危険極まりないという専門
 家。 安倍首相は、自衛隊の中に死傷者がでたら責任をとって辞めると言った。 自衛隊は道路を
 直したりする為に重機を持っていき、地元に渡すので撤退には半年かかるが突然の撤収が行われ
 た。 森友問題に加計問題が起きて、3つの辞める理由ができた。 モリカケは過去の問題でどうに
 もならないが、南スーダンは撤収させれば、かたずく問題なので撤収させたとしか思えない。 


 一番危険な時には撤退させず、安倍首相は自分の都合だけ、自衛隊を私兵としてしか扱っていない。
 特定秘密保護法は何が秘密なのかも秘密なんです。 防衛省は教えてはくれない。 安全保障関連
 法で可能になった自衛隊の活動。 軍事への傾斜を強め、うまく入り込んでいる。 
 南シナ海で自衛隊が単独で武力行使の訓練を行った。 自衛隊の進出は米中対決へ日本が進んで
 行ったと解釈せざるをえない。 安倍政権になり防衛大綱がぐらついて、専守防衛で軍事大国になら
 ない事から逸脱を始めた。 イラクでの日報隠蔽や制服組のシビリアンコントロール、文民統制。 


 F-35Aの爆買い。 既に42機買って105機まで増やす。 F-15戦闘機は米軍でも現役で、まだ
 耐用年数はきていない。 いらなくなり古くなった機体は廃棄か、もしくは海外に売るのは武器輸出
 になりよくない。 三菱小牧工場で38機のF-35Aを組み立てている。 かつてゼロ戦を造り航空機
 大国だったが、占領軍に止められ戦後YS−11を開発したが、たいして売れずに終わった。 米軍の
 戦闘機をライセンス生産して、三菱スペースジェットを造れるまで航空機製造技術が維持されてきた。


 三菱は部品から造らないとやらないと言ったが、ダメだアメリカから部品を送る、組み立てろとなった。
 1機平均150億円と、1機造るたびに50億円はアメリカ政府の懐に入り損する訳です。アメリカ政府
 が値段を決めて、いつでも見積もりを破棄し、契約解除できるヒドイ商売。 この話は最初から変で、
 日本政府はアメリカの罠にはまっている。 トランプ大統領から爆買いを迫られ買っている実態。
 武器の爆買いに対する見返りは、安倍政権維持の為に買ったのか。 桜よりも税金のムダ使い。


 防衛白書にある迎撃ミサイルは1発50億円。 撃てないでしょ。 1発飛んできたのに対し、念の為
 2発打つ。 イージス艦で対応できるのは最大16発で北朝鮮には数百発あるので弾が尽きたら落
 ちて来ちゃう。 PAC3の守れる範囲を破れ傘とは褒めすぎ、原発はどこも守られていない。 格納
 容器に当たらなくても、電源喪失すれば同じ。 ミサイル防衛システムは高度な精神安定剤。 あの
 イスラエル軍さえもキャンセルしたオスプレイも買う。 まさに大和魂ここにあり。 
 

 水陸両用車AAV−7を、アメリカの海兵隊は20年買っていない。 海上を時速17kmと遅く、動く
 棺桶と呼ばれ、1台約8億円を53両も買うというので、彼らもびっくり。 7年連続防衛費が増えて
 いる。 日本の防衛産業を集めて、支払いを待ってくれと5年払いを10年にするとは、おかしな話。
 国は法律を作って先送りしてもアメリカの武器を買う必要があるのか。 アメリカの言いなり。
 ジャパンハンドラーのアーミテージレポートに書かれた事を、安倍さんは忠実に実行してきている。


 安倍さんの狙いは自衛隊をフルスペックの軍隊にするのが本音。 憲法9条に付け加え、9条1項
 2項を死文化しようとしている。 今でさえ怪しい文民統制がもっと怪しくなる。 憲法を変えなくても
 十分日本は変わってきている。 結果的に安倍さんのワガママを許して論理さえ失われ破綻してい
 る。 言葉が通じない世界に突入している。 安倍さんが退陣しても安保法制は破棄して無くしてい
 かないと、なぜあの時に踏みとどまれなかったのかと子や孫に言われる。 一緒にがんばりましょう。」