エンタープライズ寄港阻止闘争50年〜反安保・反基地集会


日 時 2018年1月20日(土)10:00〜15:10
場 所 佐世保市労働福祉センター


主 催 長崎県平和運動センター/佐世保地区労
佐世保地区労 副議長
「労働者や学生の多くの反対の声を押し切り、国内で初めて原子力空母エンタープライズが1968年
 に佐世保に入港して50年。 その闘いから反戦・反基地の運動を取り組んできた歴史を継承し、武
 力で平和は守れない、平和憲法を守る取り組みを進めていきたい。」


長崎県平和運動センター 議長
「1964年に原子力潜水艦シードラゴンが寄港し、反対運動が盛り上がり、佐世保での集会に7万人
 が集まり市内中心でデモをした。 入港阻止闘争は、その後エンプラと1978年の原子力船むつの
 闘争となった。 1983年に再びエンプラが入り、その後15回佐世保に原子力空母が寄港した。
 安倍政権が目論む憲法改悪を阻止し、原発再稼働の反対の運動をがんばりたい。」


佐世保地区労 議長
「50年前の運動が今にどう繋がっているか。 先輩たちが培った運動を、全体でもう一度進めていく
 必要があります。 どうやって市民に広げわかってもらえるか、みなさんと考え行動していかなくて
 はならない。 現役も先輩方も一緒になって、これからも取り組みをやっていきましょう!」
 
フォーラム平和・人権・環境 事務局長
「反戦平和・反核・憲法を守る闘いを実践頂いている事に感謝を申し上げたい。 反対集会が22回、
 デモが17回行われ、50年経過した今も原子力空母は存在して軍事的緊張感を高めている。
 日本列島全体の基地化に警戒しなければならない。 外交面では軍事的でなく対話を求め、戦争
 できる国作りを許さない闘いを進めていきたい。」


社民党 長崎県連 代表 (吉村庄二 長崎県議会議員)
「佐世保地区労の議長や役員も長くしました。 シードラゴンが入った当時、佐世保市職労の青年部
 でした。 闘いの流れがずっときている、認識しなくちゃイカン。 この闘いは、反権力闘争のひとつ。
 平瀬橋闘争では、機動隊がひどいと市民のみなさんが行進して学生を中心に機動隊を挟みうちにし、
 機動隊の弾圧体制が崩れた。 闘争がエスカレートすると、その後15年間、原子力空母は入れなか
 った。 最近は潜水艦はどんどん入る。 反権力闘争を総括し、再出発にしっかり立ち上がりましょう!」


佐世保地区労 事務局長
「この集会にあたり、エンプラとはなんなのかと、尋ねられました。 多くの組合員にキチンと学習させ
 今後の取り組みが大事だと思いました。 原発が全て止まる中でも、佐世保に原子炉は来ていた。
 東日本大震災を支援した艦に出ていけとは何事だとあるが、放射性廃棄物を置いていった事は外
 務省も掴んでいない。 今は運びだされたが、明確にしない。 武装パレード反対の申し入れの抗
 議を自衛隊は正面から受け止める。 自衛隊の中でも専守防衛と言いながら、他国の攻撃を見据
 えたものであると、何も声を上げないと突き進むばかりとの懸念がある。」
   
佐賀県平和運動センター 事務局長
「佐賀にオスプレイ配備したいとあるが国への不信感が強く、漁協は交渉を受け付けていない。
 地元反対集会を共催し、県知事や市長へ申し入れ、県庁前集会やチラシ配布を行ってきました。
 騒音や事故の不安で、県民の反対の声は強くなっている。 計画は頓挫しているが、推進側は金
 で分断してくる。 地元地権者を孤立させ、分断させないように取り組んでいきたい。」


大分県平和運動センター 事務局長
「日出生台での米軍の訓練受け入れを県と交渉し10年。 県は日米安保に逃げ、九州防衛局は米
 軍が訓練しやすくする事が仕事だと言う姿勢。 演習場で米軍の総責任者と話をしたが、日米安保
 に基づいて訓練するので、県や防衛局の意見は聞かない。 民間協力ができあがり、民間のバス
 やトラックで運び、警備も民間会社が行う訓練体制。 日米安保条約破棄の運動をしていきたい。」


岩国市職員組合 書記長
「山口県岩国基地は市の1/4を占める。 米軍再編の移駐計画で住民投票では89%の反対が示
 され、国に補助金を凍結された。 家族を含め1万人が在住する航空基地となり、紛争地に出撃す
 る。 1700件の苦情が市に来ています。 基地のある町の住民の声が政府に届いているのか。
 日米両政府がどれくらい信用できるのか、連携しながら取り組んでいきたい。」   
沖縄平和運動センター 事務局長
「米軍基地の問題は沖縄だけでなく全国の課題。 防衛や外交の課題を共有していきたい。 
 稲嶺市長と翁長知事が辺野古新基地建設反対で協議が進んでいないが、防衛局はしないで進め
 て国が強行すると言われる。 議長が逮捕され、5ヵ月拘留した裁判は3月14日結審。 不当な弾
 圧に屈しないで、米軍基地はどこにもいらないと主張して辺野古の問題を止めていきたい。」


鹿児島県護憲平和フォーラム 事務局長
「空母艦載機の訓練や奄美のミサイル基地建設が進む中、差し止め訴訟が進んでいます。 九州ブロ
 ックの平和運動センターのみなさんの物販支援ありがとうございました。 裁判の判決で工事を止め
 る事ができる。 奄美に見に来て自然を壊しながらの建設はダメだと、一緒に協力をお願いします。」


DVD上映 『佐世保激動の記録』/60分/NBC長崎報道部制作/エンプラ闘争当時の映像
 
前田さん (軍事評論家) 『エンプラ闘争から半世紀 思いだすこと、学ぶこと』
「単なる50年前の昔話でなく今、侵攻している危険な状況を考え未来の為に過去を学ぶ。 エンプラ
 闘争の時、橋のところにいました。 渡った所に佐世保地区労があり、封鎖された橋を渡ったのは市
 民の力。 あの橋の上から歩みを始めた3年後、NBC記者からフリーになりました。
 総評・県評・地区労の労働組合の行動と、学生たちと市民の力が一体となり作られた。 あの時、市
 民と労組員が一体化できたのか、これからの教訓を教えてくれる。


 総評の大きな運動、政治の運動もあったが、市民の運動はなかった。 エンプラ闘争が生み出した
 事実。 さきほどの各県からの報告は、それぞれ独立した報告のようだが、1つの基地ネットワーク
 に包み込む動き。 防衛省は防衛の為の基地造りと見え透いた口実。 人も住めない尖閣の岩場や
 離島の防衛でなく、中国の海洋進出に対抗して、日米の軍の連携をつくる表われとなっている。
 北朝鮮の脅威は2023年までもたない。 違う脅威を想定している、おそらく中国の脅威。
 

 50年前の熱気を学び直す必要がある。 背景としてベトナム戦争への憤り。 北ベトナムへ一方的
 な無差別爆撃の惨状、批判して職を失うジャーナリストもいた。 米兵による大麻の持ち込み、税関
 チェックなしでの上陸で佐世保のバンドマンやホステスに広がった。 基地で食ってるけど、それは
 イケナイという正義感。 朝鮮戦争で北が佐世保を攻撃しなかったのは、能力がなかったから。 今
 は山ほど持っていて攻撃される覚悟をしないといけない。 日米の軍関係を強化し、装備や基地を
 共有化するが、軍拡のシーソーゲームは愚か。 お金がかかる今の計画、専守防衛をひっくり返す
 動き、憲法を覆す動き。 全国各地の問題として共有し、訴えることが必要になってくる。」




佐世保地区労 副議長 『集会決議』 (一部抜粋)
「日米軍事一体化と沖縄への新基地建設、オスプレイ配備、米軍演習など各地域で加速している。
 市民を巻き込んだ戦争への備えが進行している。 安倍政権は戦争放棄の憲法9条に自衛隊を
 明記する2020改憲を目論んでいる。 戦力の不保持と交戦権を否定した9条2項の空洞化であ
 り、容認されるものではない。 憲法を守り、武力によらない平和と核軍縮の取り組みを進めたい。


最後に参加者全員の団結がんばろうで終了しました!